両モデルのコネクタとプラグには3P・銀メッキ+金コバルトメッキ非磁性仕様を採用

オーディオテクニカは最高級の旧AT-PC5000が抜群の解像力、高S/Nであったが構造が硬く使いにくさもトップレベル。そこで新たに見直し高級モデルとしてRPシリーズが誕生した。RP3300はOFC0.26φの反転撚り導体、3.2スケアで3芯構成、外径16φ。アルミシールドを加え、プラグは極厚銀メッキに金コバルトメッキの電極が採用されている。金よりも硬度が高くロジウムよりも柔らかい物性だ。これは高純度でレスポンスに優れ、低歪できれいに澄み切った透明な音質。極めて抜けがよく抜群のクオリティである。輪郭をすっきり描き、音の陰影もコントラストのある彫りの深い表現が得られている。締まる傾向だが硬質感がなく高域の繊細な表情もS/Nが高くバロック音楽も文句はない。ケーブルの引き回しも柔軟で問題はなくなった。これは銘機である。

RP5500は外径17φの極太で、芯線径を0.32φとして4.9スケアの導体となっているが基本構造は共通している。この方が音が太く、中音に明快なレスポンスを効かせるが、雰囲気にしなやかさのあるナチュラルなトーンが基調になり、バロック音楽の冴えたスペクトラムはRP3300の方が適しているが、厚くゆったりとスケール感のある素直な表現が得られる。

(text.福田雅光)