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YAMAHA
YSP-800
(デジタル・サウンド・プロジェクター)
¥OPEN(予想実売価格95,000円前後)
32型薄型テレビに最適なサイズの“デジタル・サウンド・プロジェクター”の第2世代モデル
ビジュアルグランプリ2006 ≪銅賞≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2006 ≪ホームシアター大賞≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2006 ≪サウンド部門≫受賞モデル
【SPEC】●実用最大出力(EIAJ):82W(2W×21+20W×2) ●入力端子:音声/アナログ2、デジタル2、デジタル/光2系統、同軸デジタル1系統 ●出力端子:音声/サブウーファープリアウト、システムコントロール、映像/オンスクリーンメニュー出力 ●スピーカー部型式:2ウェイ密閉防磁型 ●スピーカーユニット:10cmコーン防磁型ウーファー×2個(4Ω)、4cmコーン防磁型ビームスピーカー×21個(4Ω) ●消費電力:37W ●外形寸法:800W×153H×115Dmm ●質量:9.0kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
一台で驚きのリアルサラウンドを実現する“デジタル・サウンド・プロジェクター”
独特の方式でサラウンド環境を実現する「デジタル・サウンド・プロジェクター」シリーズの新製品が登場した。今回は32インチフラットパネルにフィットする「YSP-800」をレポートする。
まず、本機の根幹である「デジタル・サウンド・プロジェクター・テクノロジー」についてまとめておこう。この技術は、多数の小型スピーカー(本機では4cmビームユニット×21+10cmウーファーユニット×2)を時間制御して音をビーム状に再生。ビーム音声を壁に反射させて仮想スピーカーを生み出し、サラウンドを実現するというものだ。一般的なバーチャルサラウンドの多くが「サラウンド的に聴こえるような処理をしたステレオ音声」であるのに対して、本技術は「反射音を用いた仮想スピーカーによる“リアル”サラウンド音声」というわけである
スピーカーまで含めたシステム全てが一体化された本システムの最大のメリットは、設置の容易さだ。ディスプレイ上部あるいは下部に設置スペースを用意できれば、あとはそこに置いてデジタル音声ケーブルをつなぐだけでよい。今回から自動システム調整機能「インテリビーム」が搭載されたため、設置後の音場調整も自動だ。この設置の容易さと一体型ならではの省スペース性は、ホームシアター入門層には大きな魅力だろう。
さて、試聴しての印象だが(試聴ソース「dts DEMONSTRATION DVD SURROUND.9」)、後方にまでたしかに広がるサラウンド空間には驚かされた。期待以上のサラウンド感である。また、物理的なリアスピーカーが存在しないことでそれを意識してしまうことがなく、リアの音はむしろ自然さを増しているようにさえ感じられた。音質的にも、さすがに低域はやや弱いが(サブウーファー増設可)、かっちりとした中高域、反射音利用の好影響かとも思われる豊かな響きは、音楽ソースでも十分に満足できるものだった。
サラウンド入門層に向けた製品であるとは思うのだが、自然なサラウンド感としっかりした音を持つ本機は、もっと広範囲なユーザー層を満足させられるだけの魅力を備えている。
(text.高橋敦)
- メーカーURL、製品情報ほか
- 取り扱い:ヤマハ(株)