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FL-202

LUXMAN
FL-202

¥159,000(税抜)

発売:1999年10月
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音質を高めるテクニックを満喫できる

【SPEC】
●全高調波歪率:0.005%以下(1kHz)、0.01%以下(20Hz〜20kHz) ●クロスオーバー周波数:80、150、290、380、500、660、800、1000、1280、1700、2000Hz ●クロスオーバー特性:-3dB(FREQUENCY±5%以下) ●スロープ特性:-12dB/oct、-18dB/octスイッチセレクト ●レベル調整:LOW/±10dB、HIGH/±10dB ●消費電力:24W ●外形寸法:126W×182H×422Dmm ●質量:7.0kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

品位が高く多彩、手軽に細かい設定ができるのが良い

本機はチャンネルディバイダーのもつ汎用性に一つのポイントを置いてつくられた、品位の高い製品である。内部に47個ものリレーを使用したアナログ構成で、音質には十分すぎるほどの配慮が行われている。しかし同時にその多彩な設定機能にも注目したい。

ネットワークの要はクロスオーバー・ポイントだ。アナログのチャンネルディバイダーではこの周波数の固定されているものも多いが、それだと計算上は正しいはずでも聴感で調整することはできない。失敗してもそれまでである。本機ではこのクロスオーバー周波数を可変できるのが大きな特徴となっている。80Hzから2kHzまでの11ポイント。必要ならばオプションで任意のポイントに変更することもできる。

周波数とともに重要なのが減衰スロープとレベルである。同じクロスオーバー周波数でも、どういうカーブで減衰させるかによって音は大きく変わる。また両ユニットのレベルによってもつながりの滑らかさに違いが出る。これらについても本機では、高域側と低域側を独立して設定することが可能だ。実際の特性や音質はこれら三つの要素が相互に関連して決定されるので、その設定がきめ細かく行えるということは、普通に考えられているよりもはるかに大きなことなのである。ことにオーディオでは聴感上の滑らかさが大切だ。数字の上でいかにフラットになっていても、それだけでは人間の耳は納得できない場合も少なくない。さらにユニット自体の音質もスペックだけでは判断がつかない。どうしても個々のファクターを一つずつ調整しながら追い込んでいくしかないのである。それを手軽な操作で可能にしたところに、この製品の面白さがある。

(text:井上千岳)