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E-03

LUXMAN
E-03

¥120,000(税抜)

発売:1998年10月
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定位に加え音場も十分に広く安堵感のある音を聴かせる

【SPEC】
●連続実行出力:MM-MC独立NF型イコライザー ●入力感度:MM 4mV/MC 0.2mV ●入力インピーダンス:MM10KΩ以下/MC40Ω以下 ●利得:MM36dB/MC62dB ●リアカーブ偏差:20kHz/±0.5dB、20〜100kHz ●出力電圧:250mV(1kHz) ●出力インピーダンス:200Ω ●S/N比:MM103dB/MC83dB(IHF/Aカーブ) ●チャンネル セパレーション:90dB以上(10kHz) ●消費電力:11W ●電源電圧:AC100V(50Hz/60Hz) ●最大外形寸法:126W×183H×421Dmm ●質量:6.8kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

何を聴いても温かくてスムーズ

本機はMM/MC両用型。それぞれに専用回路を独立させている。MMの初段はデュアルFETを片chあたり2パラレル。MCは同4パラレル。RIAA偏差も±0.2dBと超高精度。電源も凝っていて、それだけに大柄の寸法である。

ディスクのサーフェイスノイズの質は非常に良質である。乾燥したようなノイズではなく耳当たりのよいノイズ。またEQアンプ部全体のクオリティが高いので広いfレンジを感じさせる。実はサーフェイスノイズ&スクラッチノイズを聴くだけでフォノEQの質感が分かるのだ。

サイズは大きいのだが、この寸法比はプレーヤーサイドに置いて使いやすさがある。ACプラグは背面付属の極性検出に沿って指す方向を決定すること。MM/MCは背面専用スイッチで切り換えるがノイズの発生はないから安心。MM、MCは各々専用入力端子を持つ。この両方を2本のアームで使う人には抜群に使いやすい。

「ブロー・アップ」はいい音だ。ベースも腰があって弾力に満ちている。格別な生々しさの方向にはないが、ぬくもりがあって中低域から低域にゆとりもあるので温かい。「シューベルト歌曲集」はこれもなかなかのソノリティ。伴奏ピアノも正確なスケールを聴かせるし、ソプラノも肉質感がある。定位に加え音場も十分に広い。安堵感のある音だ。「調和の霊感」はさらなる透明度、分解能を要求したいが、ウェルバランスは間違いなく、雑味がないからスムーズそのもの。ストリングスをとにかく滑らかに聴くことができる。

(text:藤岡誠)