音の質感の高い音楽専用機
まず外見だが、CD専用機DCD-1550ARやDCD-1650SRの流れを汲む、デノン伝統のデザインを身にまとっている。直接のベースになっているのはDCD-1550ARだと思われるが、SACD対応を果たすため、メカニズムや基板はもちろん、中身は大きく入れ替わっている。心臓部にはデノンが開発したCD/SACDメカを搭載。モーターのシャフトを短くして高速回転時の共振を抑えていることと、異種素材を組み合わせて振動を低減するS.V.H.ローダーの採用が目を引く。トレイ収納部は上級機同様、密閉性を高める加工が施されていて、風切り音対策も万全。実際に動作音はほとんど気にならない。メカニズム下部のデジタル基板は肉厚の鋼板でシールドされている。
まずCDだが、このクラスの製品としては、CD専用機と比べても聴感S/Nが優れている。無音の静けさの中から音が浮かび上がり、音が出る直前の気配まで感じさせる。周波数バランスは重心の低い安定型だが、密度の高い中域から透明感の高い高域まで、エネルギーが薄まる音域がなく、稠密で実在感のある音を聴かせた。
SACDには、楽器ごとの音色の変化、表情の変化を高い次元で鳴らし分ける能力が備わっている。マルチチャンネル再生では、チャンネル数が増えて響きが曖昧になるのとは正反対で、旋律以外の内声や伴奏まで音形やフレーズの受け渡しを見通せる透明感が生まれてくる。音の質感の高さは、映像回路を持たない音楽専用機ならではのものだ。

本機のリアパネル

【SPEC】
【SPEC】●チャンネル:SACD 6ch(最大)、CD 2ch ●再生周波数範囲:SACD 2Hz〜100kHz、CD 2Hz〜20kHz ●再生周波数特性:SACD 2Hz〜50kHz(-3dB)、CD 2Hz〜20kHz ●SN比:SACD 113dB(可聴帯域)、CD 118dB(可聴帯域)●ダイナミックレンジ:SACD 107dB(可聴帯域)、CD 100dB(可聴帯域) ●高調波歪率:SACD 0.0008%(1kHz、可聴帯域)、CD 0.0020%(1kHz) ●ワウフラッター:SACD測定限界以下、CD測定限界以下 ●出力レベル:SACD 2.0V(10kΩ)、CD 2.0V(10kΩ)〈デジタル出力〉 ●COAXIAL:CD 0.5Vp-p/75Ω ●OPTICAL:CD -15〜-21dBm●発光波長 :CD 660nm ●信号方式:SACD 1ビットDSD、CD 16ビット リニアPCM ●サンプリング周波数:SACD 2.822MHz、CD 44.1kHz ●消費電力:25W ●外形寸法:434W×135H×330Dmm ●質量:7.4kg ●問い合わせ先:(株)デノン 宣伝部 TEL/03-3837-8915