同社の上位モデルにも迫る充実したサウンドと機能
同社ラインナップのミドルクラスとなるAVアンプ新製品。機能的にはラインナップの上位モデル「AVC-3808A」と下位モデル「AVC-1909」にも重なる部分が多く、差別化の主なポイントはアンプとしての本質的なクオリティということになる。
まずは共通する機能面を確認していこう。様々な技術とノウハウを投入した高音質サラウンド回路「D.D.S.C.-HD」を装備。もちろんドルビーTrueHDとDTS-HD Master Audioのデコードに対応していることは当然だ。アンプ部は経路の最短化で信号の鮮度を保つ「ミニマムシグナルパスサーキット」を採用。パーツ配置や取り付け方法の工夫で内外の振動の影響を回避する「ダイレクトメカニカルグランド」も同社アンプ共通の特長だ。電源を回路ブロックごとに分離することで回路間の干渉を抑える「High Current Power Spply」は上位モデルと共通の仕様で、下位モデルに差を付ける。
他に機能面では、場面に合わせた音量の自動調整機能「Audyssey Dynamic Volume」、圧縮音声の音質復元機能「Compressed Audio Restorer」などを搭載する。HDMI端子は入力4/出力1と十分な入力数を確保。
BD「イノセンス アブソリュート・エディション」を冒頭から試聴。小型ジャイロの爆音は乾いた質感で部屋の空気を揺らす。格闘時の打撃音もそうだが、不要な膨らみのない引き締まった低音描写だ。
人混みの場面ではその人数の多さを十分な解像感で伝えてくる。静かな場面での足音も、硬い床の表面に砂が浮いている、それが踏まれる感触まで描き出す。緊張感はあるのだが妙に硬質であったりはしない、自然な音調だ。デヴィッド・ギルモアのライブBD「Remember That Night」でも低域の好感触は同様。バスドラムの踏み込みが力強く明瞭だ。ギターの粒の粗い歪み、ソロの音色に込められたエネルギー感も納得の描写。
前モデルAVC-2808から特に低域付近で明らかな向上を見せ、そのクオリティは上位モデルに近付いている。充実のミドルクラス機である。

本機の背面端子部。HDMI端子は入力4/出力1を搭載

【SPEC】
【SPEC】●定格出力:フロント115W+115W、センター115W、サラウンド115W+115W、サラウンドバック115W+115W(8Ω、 20Hz-20kHz、THD0.08%)●実用最大出力:フロント:160W+160W、センター:160W、サラウンド:160W+160W、サラウンドバック:160W+160W(6Ω、JEITA)●消費電力:257W(待機電力0.1W) ●外形寸法(フット、端子、つまみ含む):434W×171H×414Dmm ●質量12.8kg ●問合せ先:(株)デノン コンシューマー マーケティング TEL/044-670-6612