優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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14番目の月 [Remastered 2019]

荒井由実 ポップス FLAC WAV
96kHz/24bit
レーベル:Universal Music LLC / EMI Records 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
荒井由実さん/松任谷由実さん作品がハイレゾからストリーミングまで一挙に配信解禁!という突然の大ニュース。ここでどのアルバムをピックアップするかというのは超難題なわけだが逆に言えばどれを選んでも全く問題ない!はずだ。というわけでここは本日の僕の気分に従ってこちら「14番目の月」を代表としたが、今回のハイレゾ版としての要旨は全作で共通だ。全曲の現存するマスター音源をまずは96kHzのデータに統一。そこからインタビュー記事でのお話から要約すると、「当時の質感をハイレゾでよりしっかりと引き出しつつ、現代的なエッジ感などもほどよく加える」といった方針でのハイレゾリマスタリングを行なったとのこと。実際に聴いてもまさにそういった印象だ。ボーカル、ベース、ドラムスなどセンター定位の音像は大柄。妙に繊細にしすぎることはなく、ある種のおおらかさを残した音像、そして全体像となっている。それでいて例えばハイハットシンバルは柔らかなシャープさとでも言えばよいのか、細やかな粒子感で繊細に描き出される。違和感の無さと新鮮さを見事に共存させた好リマスタリング。
(FLAC 96/24にて試聴)

総合点 9.3
低域の伸び9.1点 高域の伸び9.2点 セパレーション9.1点 ディテール9.2点 透明感9.1点 空気感9.3点 質感9.3点 静寂感9.1点 残響 奥行き 音像 アタック