優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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Killing Is My Business...And Business Is Good - The Final Kill

Megadeth その他 FLAC

レーベル:Columbia/Legacy 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
スラッシュメタルの頂点のひとつであるバンド、メガデスのデビューアルバム。低予算だった上にその予算の少なからずをお薬代に使い込んでしまったという当時の盤のサウンドクオリティには当人も不満が……とのことで1985年の発売から2002年、そして2018年の今回と徹底的なリプロダクションが行われることに。結果、作品の魅力を十分に生かせるクオリティへの回復が実現した。作品内容としては、まだ「インテレクチュアル・スラッシュメタル」の「インテレクチュアル(知的な)」要素は未完成か。しかし代わりに、これは当時の録音環境の産物でもあるかもしれないが、曲も演奏もサウンドも、モーターヘッド的と言えばよいだろうか、気持ちよいほどに荒々しい。オーディオ一般論的な高音質ではないが、当時のスラッシュらしいその荒々しさを損ねることなく現在でも違和感のない程度のクオリティへの引き上げを実現したというところは、この手のリプロダクションの理想的な成功例として評価に値する。ディストーションギターの粒の粗さ、ドラムスのツーバス連打やタム回しを際立たせるアタック感などを堪能するには、例えばDJ向けを謳うヘッドホンなどで聴いてみるのも面白いかも。なおメガデスはマーティー・フリードマンさんがその黄金期に在籍していたことでも知られるバンドだが、それはまだもう少し未来のお話。
(48kHz/24bit FLACで試聴)

総合点 9.1
低域の伸び9.1点 高域の伸び9.1点 セパレーション9.1点 ディテール9.1点 透明感9.0点 空気感9.2点 質感9.2点 静寂感9.1点 残響 奥行き 音像 アタック