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キレ味鋭いサウンドが魅力のシリーズ中堅モデル

上位機の高音質技術を継承したハイエンドヘッドホン「AH-D600」

2012/08/01 野村ケンジ
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2012年に登場した新しいコンセプトを持つ4シリーズ8機種のヘッドホン。その中でも音楽好きにとっての注目株は、音質を重視した「MUSIC MANIAC」シリーズだろう。新しいフラッグシップヘッドホン「AH-D7100」をはじめ、ハイエンドモデルの「AH-D600」、シリーズ唯一のカナル型イヤホンでバランスドアーマチュア型ドライバーを搭載した「AH-C400」など、そのいずれも概要を見ただけでもこだわりの深さがうかがえる、渾身のモデルだ。

AH-D600

「AH-D600」も実力としてはかなりのレベルだ。また、ナノファイバー振動板を持つ50mmドライバーなどは同じながら、ハウジングがグラスファイバー配合FRPに変えられているほか、オールジャンルなキャラクターを目指したのか、音色傾向も多少異なっている。

特に印象的なのは、高域のキレの良さと鋭さだ。「AH-D7100」も素晴らしいレベルだが、「AH-D600」ではさらに立ち上がりが鋭く、まるでナイフのような切れ味を持つ。付帯音も皆無といって良いほどで、音のダイレクトさはフラグシップの「AH-D7100」に勝るとも劣らないレベルに達している。

また、低域のソリッドさもいい。制動のよく効いた、芯のある低音がボトムエンドまでしっかり伸びきっているので、バスドラやタムなどがリズミカルなサウンドを奏でてくれる。音色の傾向的にはこちらの方が好みという人がいるかもしれない。

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