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2010年3月までに

パイオニア、薄型テレビ事業から撤退へ

公開日 2009/02/12 15:08 Phile-web編集部
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昨年6月に発表されたプラズマモニターディスプレイ“KURO”KRP-600M
パイオニア(株)は本日、2008年度第三四半期決算説明会を開催。同社ホームAV事業の中核と位置付けていた薄型テレビ事業から2010年3月までに撤退することを明らかにした。現在販売している製品を最後とし、今後の自社開発は中止。プラズマ生産拠点も、米国は今年4月、英国は今年2月に生産終了・閉鎖する。

同社は1997年に初の民生用50V型プラズマテレビを発売。一昨年からは“KURO”ブランドを掲げ、引き締まった黒表現を魅力としたプラズマテレビを世に送り出してきた。価格競争にとらわれないプレミアム路線を打ち出し、その画質はA&V愛好家に支持されたものの、コスト競争力などの理由から昨年3月、プラズマディスプレイパネルの自社生産から撤退する方針を発表。今後はパナソニックからパネル調達を受け生産を続けるほか、シャープと協業し新たに液晶テレビ事業への参入する計画も明らかにしていた(関連ニュース)。今回の決定に至った経緯について同社は「市場変化は想定を大きく上回っており、このままでは損益改善を見込めないとの結論に達し、撤退を決定した」とコメントしている。

ディスプレイ事業からの撤退を筆頭に、大規模な構造改革を実施する。今後はカーエレクトロニクス事業を主軸に事業を展開。ブルーレイ対応モデルやネットワーク対応型製品などのラインナップ強化と、テレマティクス事業への取り組みを進める。

またホームエレクトロニクス事業は「オーディオ」「DJ機器」「CATV関連機器」の3つに絞って展開し、“音”に関するこだわりを元に、新たな事業領域にも積極的に取り組む。

なお同社第3四半期の連結業績決算は、売上高1,312億円(前年同期比62.2%)、営業損失107億円、純利益は261億円の赤字。

同社は本日都内にて発表会を開催。こちらの内容はのちほど詳しくお伝えする。

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