秋山和道

■受賞インタビュー KEF JAPAN
新たなチャレンジで市場を刺激
お客様に多くの選択肢を提示する
(株)KEF JAPAN
代表取締役
秋山和道

ハイファイもシアターも
全方向展開、Qシリーズ

モデルチェンジした「New Q series」は全6モデル。トールボーイスピーカー「Q950」(199,000円/ペア)、「Q750」(159,000円/ペア)、「Q550」(115,000円/ペア)、ブックシェルフスピーカー「Q350」(68,000円/ペア)、「Q150」(57,000円/ペア)、センタースピーカー「Q650c」(66,000円)、各2017年5月発売
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VGP2017 SUMMERにおいて、KEFの製品群が数々の重要な賞を獲得している。映像音響部会の批評家大賞を獲得したのは、4年ぶりのモデルチェンジを果たした「New Qseries」。ブックシェルフ型「Q150」「Q350」、トールボーイ型「Q550」「Q750」「Q950」、センタースピーカー「Q650c」のラインナップとなっている。

QseriesはKEFのスピーカーシリーズの中核に位置づけられる。「ハイエンドシリーズはブランドの顔として、高いイメージを放つ存在。Qseriesはお客様にとって身近で手の届きやすい、実売に直結する重要な存在として当社でも注力展開しています」と秋山氏。

4年ぶりにモデルチェンジされた第8世代のNew Qseriesは、KEFの基幹技術である同軸ドライバー「Uni?Q」を新設計。バス/ミッドレンジコーン中心部分のトゥイーター背部にトゥイーターローディングチューブを追加し、中高域でのパフォーマンスを大幅に向上させた。クロスオーバーに新しい低歪のインダクターを追加、新開発ユニQ MF/LFドライバーでさらにパワフルかつクリアーな低音を実現した。

さらにトールボーイ型の3機種には、新設計のウーファーとパッシブラジエーター「ABR(Auxiliary Bass Radiator)」を搭載。中音域がより明瞭となり、コントロールされた強力な低音域を再現する。

「価格を超え、ハイエンドの領域を彷彿とさせるすばらしい出来です。豊富なラインナップを備え、ハイファイからホームシアターまで広い守備範囲での展開が可能です」と自信を示す秋山氏。まずは2チャンネルのシステムで、New Qseriesの素性のよさを実感していただく。「本格的にオーディオを始める、久しぶりにオーディオを味わおうという方にもお薦めします」。

2チャンネルシステムをブックシェルフで構築、さらに次のステップでサラウンドシステムへ拡大も。トールボーイをフロントスピーカーとして追加し、ブックシェルフはリアに応用する。お客様は楽しみながら、長く時間をかけてシステム構築に着手していただける。

「お客様があれこれと試してみたくなって、またお店を訪れてくださるきっかけになります。購入して終わりでなく、お客様に満足をご提供し、販売店様にとってはお客様をつなぎとめる存在です」とその重要性を説く。「批評家大賞」の獲得でその求心力はさらに高まるはずである。年末に向けては、サブウーファー、ドルビーアトモス用スピーカーの発売も控えているという。さらなる拡販が期待できる。

新市場創造にチャレンジ
LS50 Wireless

「LS50 Wireless」は、ニアフィールドモニタースピーカー「LS50」をベースに、入力から出力まで192kHz/24bitのハイレゾデジタル処理なども実現させつつWi-FiやBluetoothでのワイヤレス音楽再生にも対応させたアクティブスピーカー。25万円(ペア)、2016年12月発売
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ピュアオーディオ分科会の「ピュアオーディオ特別大賞」、ライフスタイル分科会の「リビングオーディオ大賞」など数々の賞を獲得したのはLS50 Wireless。銘機LS50がそのままアクティブ型/ワイヤレスに転じたスピーカーである。USB、アナログ、光、WiFiとブルートゥースに対応、入力から出力まで192kHz/24bitのハイレゾデジタル処理を実現させた。この6月、ストリーミング配信サービスの「TIDAL」への対応もアナウンスされ、その他の配信サービスへの対応も検討されている。

「アクティブスピーカーは、日本ではまだ認知されていないジャンル。この最高のプロダクトで市場を育て上げたい。ネットワークからのデータ音源の再生、ストリーミングコンテンツの再生、またアナログ入力を介してのオーディオ再生、もちろんお客様に身近なスマートフォンとの接続と楽しみ方はさまざま。オーディオ展開の次のステップを拓く存在であり、KEFが全世界で今後注力していく分野です。この新しいジャンルを販売店様とともに展開して参りたい」と力を込める。

お客様にさまざまな選択肢を提示し、楽しみ方をご提案し続けること。お客様と対峙して情報やサービスを提供し、なくてはならない存在になること。それが次世代の専門店のあるべき姿であろう。それを具現化するのは、新しい楽しみ方、新しい提案をハイクオリティで実現させるすぐれた製品の存在。

「KEFがその役割を担って参ります。常にチャレンジしながら新たな可能性を拡げ、オーディオ市場を刺激し続けます。お客様にとっての拠り所である販売店様のなくてはならない製品として、音にこだわりながら前進を続けます」。

 

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