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ATH-ANC7

AUDIO-TECHNICA
ATH-ANC7 (QuietPoint)

¥OPEN(予想実売価格25,000円前後)

発売:2007年2月23日
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オーディオテクニカ初のノイズキャンセリングヘッドホン

ビジュアルグランプリ2007 SUMMER ≪ヘッドホン部門≫受賞モデル

【SPEC】●型式:密閉ダイナミック型 ●ドライバー:φ40mm ●再生周波数帯域:10〜25,000Hz ●ノイズキャンセルレベル:最大-22dB ●出力音圧レベル:109dB/mW(NC使用時) ●インピーダンス:260Ω(NC使用時) ●電源:DC1.5V(単4アルカリ乾電池×1本) ●電池寿命:約40時間 ●質量:約200g(電池、コード除く) ●プラグ:φ3.5金メッキステレオミニ ●コード長:1.6m

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

騒音カット効果と音質を兼ね備えたハイコストパフォーマンス機

同社初のアクティブノイズキャンセル機能搭載ヘッドホン。耳全体を覆うタイプのイヤカップとその材質のおかげか、微弱な騒音は基本的な遮音性だけで十分にカットされる。ノイズキャンセルの効き具合も優秀だ。今回は室内試用だったが、エアコンの稼働音や上空を横切る飛行機の騒音はほぼ完全にカットされた。

キャンセルされる周波数は同種製品の大半と同じく、人の声の帯域を外したある程度低い周波数が中心。例えば掃除機のキーンという音に対しては効果が薄いが、身の回りで継続的に鳴っている騒音はたしかに大半が低域(エアコンのゴーという音や冷蔵庫のブーンという音、各種の交通騒音など)なのでこの調整は妥当だろう。

なおノイズキャンセル時には多少のホワイトノイズが乗るが、キャンセルされる騒音に比べれば微々たるものなので気にはならなかった。また、ノイズキャンセル機能のオンとオフで音質はかなり変わるが、本機はオンのときを基準にチューニングされているようだ。オフからオンに切り替えると音場がぱっとクリアになる。

ロックの地を這うようなベースとドラムの迫力をさらに押し出してくれる低域の量感・力感は、同社ヘッドホン従来機の印象とは傾向が異なる。ギターカッティングやシンバルも存在感やシャープさをやや主張する描写で、全体にメリハリのある音像・音場だ。ただそれは、同社従来機の印象(フラット〜やや高域寄り)と比べればということであり、極端なメリハリ調になってはいない。あくまでもバランスを破綻させない範囲での演出だ。

使い勝手も考えられている。コードは本体側もプラグ脱着式で、音楽を聴かずノイズキャンセル効果だけを利用したいときにはコードレスで使える。ノイズキャンセルユーザーのニーズが多そうな飛行機用プラグアダプターも付属。本体は特に軽量とは感じないがイヤカップの当たりが良く、着けていて疲れることもなかった。

手頃というほどではないが、このレベルの騒音カット効果と音質を兼ね備えた製品としてはコストパフォーマンスも高い。満を持してのノイズキャンセルヘッドホン参入である。

(高橋敦)