本製品を初めて使用し、DVD-Rのレーベル面に鮮やかな写真が印刷できたときには、驚きを禁じ得なかった。これまでのプリンタブルメディアの表面はざらざらで、写真を印刷した場合、まるで元の画質を再現できないものも多かった。今回金賞を受賞したThat's の「DR-47WKY10SN」が、あきらめていた写真画質の表現を可能にしてくれた。
印刷にかかる時間や手間は従来と変わらない。レーベル面は光沢感があり、印刷された写真は諧調が豊かで、コントラストも高い。もちろん色調も深く鮮やかだ。光沢性7倍、彩度116パーセントの数字以上の美しさを感じる。プリントエリアも広く、内径22ミリのところまで印刷可能だ。
従来のプリンタブルメディアに比べて印刷後の乾燥が早いのも特徴だが、驚くべきは「DR-47WKY10SN」の耐水性能である。従来品では、印刷してから1日程度乾燥させても、レーベル面に水を垂らすだけで印刷が滲み、擦ったらほぼ消えてしまった。DR-47WKY10SNの場合、擦ってもほとんど印刷が掠れることもなかった。これを見て、「今後はこれしかないな」と思った。もちろん、That'sのディスクであるから、記録・保存性能も抜群。信頼性が高いことは語るまでもないことである。大切な写真作品を記録したディスクのレーベルは、写真集の表紙と同じだ。美しい画質の写真で飾ろうではないか。
川村容一 Youichi Kawamura
写真家。広告代理店写真部、編集プロダクション写真部を経て独立。デジタルカメラでの取材ものから大判フィルムを使った商品撮影が主な仕事。モノクロの処理は自宅暗室で行っている。JPS展実行委員会など事業の運営に参加する。写真添削講座講師も務める。25年以上経験の現場のプロ。社団法人日本写真家協会会員。
ビジュアルグランプリ2009で、CDメディア部門第1位にThat's「CDR-74SPMPT」が選考された。“最高のCD-R”という評価が確立しているこの製品は、プロ環境での高い信頼性と音質を得られる最高峰のメディアである。マスター音源を忠実に反映する“マスタリング専用メディア”として、CDR-74SPMPTは、1倍速及び2倍速での書き込み時の、エラーやジッターを極限まで抑え込んでいる。その高い信頼性によって、マスターソースの長期保存、CD制作のためのカッティング・マスターなどに不可欠な存在となっている。
録再音の傾向は、音源を厳格にメディアに刻む忠実度の高さがポイントで、伸びやかで高密度なフラットバランスをベースに、各音像を鮮明に描写、透明度の高い音場空間も表現される。低ジッター性能に裏付けられた混変調の少なさも特徴で、音像感や音像と音場間の分離がよく、帯域内がきめ細やかな音色・音質で満たされる。業務用レコーダー用、また、PCでの高品位再生を志すユーザーにも好適な、格調高い高品位CD-Rとして注目したい。
斎藤宏嗣 Hirotsugu Saito
武蔵工業大学電気通信科卒。電機メーカーのエンジニアとして高周波回路とVTRの開発を担当ののち、オーディオ専門誌に執筆を開始する。エンジニアとしての経験を生かした管球アンプの製作で注目を集める。デジタルオーディオには実験段階から深く関わり、現在でも「デジタルオーディオの第一人者」の呼び声が高い。ソフトの録音評でも高い評価を得ており、実際に録音のアドバイザーとして関係した作品はアナログ録音時代から現在に至るまで数多い。
BDの進化と普及を進めるためには、録画機などハードウェアだけでなく、メディア側からのサポートも必須だが、その一端を担う重要な技術が、記録膜に有機色素を使用するLTH(Low to High)方式のBD-Rである。既存のDVD-R生産技術を一部変更するだけで量産が可能とされ、メディアの低価格化が実現する可能性が高い。録画機の普及モデルが次々に登場するなか、記録メディアをさらに身近な存在にすることが切迫した課題になっているが、LTH方式のBD-Rがその突破口を開くのではないだろうか。
そのLTH方式のBD-Rを他社に先駆けて商品化したのが、That'sである。DVDで培ったノウハウををさらに洗練させて高品質なメディアを完成させたことが、最大の受賞理由であることはいうまでもないが、日本国内生産で実現した信頼性の高さは、拡大を続けるBD市場において着実に支持を広げていくに違いない。
山之内 正 Tadashi Yamanouchi
東京都立大学理学部卒。在学時は原子物理学を専攻する。出版社勤務を経て、音楽の勉強のためドイツで1年間過ごす。帰国後より、デジタルAVやホームシアター分野の専門誌を中心に執筆。近大学在学中よりコントラバス演奏を始め、東京フィルハーモニー交響楽団の吉川英幸氏に師事。現在また年に数回、オペラ鑑賞のためドイツ、オーストリアへ渡航。音楽之友社刊の『グランドオペラ』にも執筆するなど、趣味の枠を越えてクラシック音楽の知識も深く、その視点はオーディオ/AV機器の評論にも反映されている。
DVD-Rの付加価値として、プリント画質がクローズアップされている。レーベル面への印刷をいかに美しく、その美しさを長期間保てるのかは、本来の記録画質と併せ、プリンタブルメディアの価値の両輪というべきもの。付加価値というより、もはや必須性能と呼んで差し支えない。
今回DVD-R部門のトップ賞を受賞したThat'sの「DR-47WKY10SN」は、優れた光沢性と耐湿性を併せ持ち、文字通り写真画質でのレーベルプリントが可能なDVD-Rして高く評価したい。
新たに開発したレーベル面形成技術により、平坦で素早くインクを定着させる特殊コート層を採用。実際に使ってみると、表面がザラっとした感触の従来に比べ、つやつやとして光沢も美しく(従来比7倍)、「これは写真を貼りつけたか!」と驚くほどだ。クッキリ鮮明な発色とコントラスト感に感心した。
加えて印刷の乾きが速く、水濡れやかすれにも断然強くなった。長く使うDVD-Rだからこそ気になる保存性も、品質管理の行き届いたThat'sの製品ゆえ安心だ。記録画質のクオリティや正確性、安定度はいうまでもない。That'sの商品力を改めて実感させた意欲作である。
林正儀 Masanori Hayashi
福岡県出身。工学院大学で電子工学を専攻。その後、電機メーカー勤務を経て、技術 系高校の教師というキャリアを持つ。現在、日本工学院専門学校の講師で、音響・ホー ムシアターの授業を受け持つ。教鞭をとっている経験から、初心者向けに難しい話題 をやさしく説明するテクニックには特に定評がある。