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【連載】ガジェットTIPS

USB Type-Cを使うと電子ゴミ「e-waste」が減る?

2021/01/25 海上忍
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「e-waste」という言葉を耳にしたことがありますか? 「e」はElectronicsのeで「waste」はゴミ、すなわち電化製品の廃棄物という意味合いで用いられます。電化製品が増えるにつれe-wasteも増加し、いまや世界で年間5000万トンもの量が処分されているそうです。

e-wasteを減らす方法のひとつが、ムダや機能の重複をなくすこと。かんたんにいえば、1台で2役、3役をこなすことができれば、そのぶん廃棄物が減ります。デジタルガジェットでこれに該当しそうなものといえば...ACアダプタがそのひとつです。

USB Type-Cに置き換えれば、製品にACアダプタを同梱する必要がなくなります

一般的に、電源を内蔵しない比較的小型の電化製品は円筒型のバレルコネクタを搭載し、それに応じたACアダプタを添付することで電力供給源としますが、バレルコネクタの直径や長さ、電圧/電流に関する世界標準規格は存在せず、メーカー/製品ごとにまちまちです。これをUSB Type-CおよびUSB PD(最大100Wの電力供給が可能な規格)に置き換えれば、製品にACアダプタを同梱する必要がなくなり、ひいてはe-wasteの削減につながるというわけです。

実際の動きもあります。USB機器の業界団体「USB-IF(USB Implementers Forum)」は、ACアダプタの代替としてUSB Type-CおよびPD規格の採用をいろいろな国や企業に働きかけていますし、ACアダプタ/バレルコネクタの代替役を果たすBCRコントローラICの普及に力を入れるチップベンダーも現れています。この取り組みが進めば、デジタルガジェットにはACアダプタが付属するものという “常識” が変わり、e-wasteの削減にもつながるのではないでしょうか。

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