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【連載】ガジェットTIPS

コンセントから発火する「トラッキング現象」、原因と対策とは?

公開日 2020/07/03 06:40 海上忍
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テレビやパソコン、冷蔵庫などの電気製品が原因で火災が発生というニュースを耳にしたこと、ありますよね? あるときコンセント付近から発火、近くの可燃物に引火したという事故です。

このような事故は「トラッキング現象」が原因と考えられます。トラッキング現象とは、電極(ここではプラグの刃)の間にホコリや湿気が溜まると、微小電流が流れるようになり火花放電が繰り返され、やがてプラグ表面に炭化電導路(トラック)が形成されてショートし最後は発火、という一連の現象のことで、一般家庭でもじゅうぶん起こりえます。

電源プラグの「タイトラ」、してますか?

そう聞くと我が家は無事かと心配になりますが、現在ならひとまず安心。平成27年1月に電気用品安全法の一部が改正、一般家庭で日常的に使用されるすべての電気製品の差込みプラグについて耐トラッキング性、略して「タイトラ」が要求されるようになったからです。

期限の平成28年3月以降に発売された電気製品であれば、タイトラの構えは万全。プラグの刃の根元の部分を見ると、黒い帯状の絶縁スリーブを確認できるはずです。

黒い帯状の絶縁スリーブを確認できれば、タイトラの構えは万全

逆にいえば、それ以前の電気製品はタイトラが不十分な可能性大です。使用を続けること自体は問題ありませんが、トラッキング現象の発生を防止する対策をとらないことには、安心できません。

そのひとつが「タイトラキャップ」。プラグの刃の根元を覆う樹脂で、ホームセンターの電気部品売り場を探せば、接着剤とセットで販売されている製品が見つかるはずです。もっと手軽にということであれば、差し込み部分にホコリの侵入を妨げる構造のプラグカバーでもかまいません。いちどコンセントに挿し込むと数年はそのままが多い電気製品のこと、使い始めが肝要ですよ。

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