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【連載】ガジェットTIPS

Bluetooth、同時接続できるデバイスの数に限界はある?

2020/05/26 海上忍
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キーボードやマウスに始まり、いまではポータブルスピーカー、イヤホンなどデジタル機器全般に利用されている「Bluetooth」。利用開始時点で登録手続き(ペアリング)を行い、2台の機器を1対1の関係で利用することが基本です。

ただし、それは「Bluetooth 3.x以前」の規格に準拠した機器での話。Bluetooth 4.0以降は別規格と言っていいほど仕様に違いがあり、ペアリングは必須とされていません。実際、ペアリングが必要なキーボードやマウス、イヤホンは「クラシックBluetooth」ことBluetooth 3.xが動作要件とされる機器です。

何台まで同時接続できる?

そんなクラシックBluetooth機器は、ペアリングした1台のパソコン/スマートフォンと最大7台同時利用できます。ペアリングする機器は、機器側が許すかぎり制限なく増やせますが、同時に動作させられるのは規格上7台までとされているのです。

なお、クラシックBluetoothの最大伝送レートは1Mbpsです。Bluetooth 2.0のときには、それまでの通信速度(Basic Rate)にくわえ、最大3Mbpsの拡張通信規格「EDR(Enhanced Data Rate)」が追加されましたが、EDRの伝送レートを必要とするのは音質指向のイヤホンなど一部製品に限られます。

クラシックBluetoothの用途は、オーディオデータの転送(プロファイルはA2DP/HFP/HSP)とキーボードやマウスの接続(プロファイルはHID)がほとんどで、実際のところ伝送レートはそれほど必要ありません。しかし、Basic Rateは理論値で1Mbps、実効速度は0.7Mbps程度になるため、上限とされる7台を同時使用すると通信が途切れるなど問題が発生する可能性が高いことから、現実的には3、4台がせいぜいでしょう。

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