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【特別企画】Hi-Fiにルーツを持つ気鋭ブランドが日本上陸

ハイレゾ&ストリーミング時代の最適解を提示。注目の新ブランド「Bluesound」製品を徹底レビュー

公開日 2019/09/30 06:41 生形 三郎
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多様化の一歩を辿る、現代の音楽リスニングスタイル。ファイルベースによるハイレゾ音源などの再生に加えて、Hi-Fiオーディオ分野においても、昨今ではストリーミングサービスが重要なソースとなってきており、今後はストリーミングライブラリーの一層の拡充やハイレゾ化などの展開が予想される。同時に、高音質なワイヤレス伝送技術の確立と普及も顕著である。

それと呼応する形で、従来的なオーディオ機器にネットワークやストリーミング再生機能や無線機能を統合した新ジャンルの製品が各社から登場するとともに、それらをミニコンポサイズに凝縮した製品が人気を集めている。

今後、多機能と高音質が一台のコンポに集約される小型化がさらに進み、外観デザインを含む、ライフスタイルに対しての高い親和性がオーディオ機器にとって欠かすことができない要素となることは間違いがないだろう。


Hi-Fiにルーツを持つ気鋭ブランド「Bluesound」が堂々の日本上陸

そんな中、それらを先取りする、先進的なスタイルの製品がこの度日本に上陸した。独自のソフトウェアを内蔵し、高いユーザビリティと快適な音質を備えながらも、小型かつ軽量な製品を実現する注目のメーカーBluesoundブランドのプロダクト「2i」シリーズである。

Bluesoundは、2012年に創始されたカナダの新進オーディオブランドだが、そのバックボーンはハイファイオーディオに深く根差していることが何よりものアドバンテージだ。というのも、アンプ及び電子機器開発のエキスパートである英国のオーディオブランド「NAD」(1972年設立)とスピーカー開発の同じくエキスパートであるカナダのスピーカーブランド「PSB Speaker」(1972年設立)が手がける新ブランドであるからだ。新進気鋭のブランドでありながらも、その中身は長年のノウハウに裏打ちされた確かな設計が行われているのである。

さらに、この手の製品にとって、音質と同じくらい重要となる「快適なユーザビリティ」を実現するための専用OSの開発チーム、パッケージデザインなどを開発するドイツの専門チーム、及び製品外観を担当するニューヨークのデザインチームと、世界各国のエキスパート達が集って開発が行なわれている、インターナショナルなプロダクトでもある。これらBluesoundの製品群は、既に発売済みの海外では、数多くのオーディオアワードを受賞するとともに、メディアでも高い評価を獲得しているという。


ワイヤレス&ストリーミングを手軽に楽しみたい方に、選べる2つの選択肢。
 既存システムに組み入れやすいコンポーネント「NODE」シリーズと
 これさえあればOKな一体型スピーカー「PULSE」シリーズ


今回、日本に導入される「2i」シリーズの製品は、大きく分けて2つのラインからなる。一つは、ワイヤレスストリーミングを核とするコンポーネントである「NODE」シリーズ。そしてもう一つは、ポータブルの一体型ワイヤレス・ストリーミング・スピーカーである「PULSE」シリーズだ。

両者の共通仕様としては、独自のOSである「BluOS」システムを搭載していること、最大で192kHz / 24bitのハイレゾファイル再生に対応すること、AirPlay 2やWi-Fi 5、そしてaptX HDに対応するBluetooth接続の送受信(※PULSE FLEX 2iはaptXのみ)など最新の無線規格をカバーすることが特徴的である。さらにTIDALやQobuzに加え、最新ファームウェアアップデートでAmazon Music HDへの対応も果たすなど、高音質ストリーミングサービスへの対応も万全だ。

NODEシリーズは3機種から構成され、純粋なワイヤレス・ミュージックストリーマーである「NODE 2i」、そこにクラスDアンプが搭載された「POWERNODE 2i」、そして「NODE 2i」にCDリッパーとHDDによるストレージが搭載された「VAULT 2i」をラインナップしている。

左から「VAULT 2i」(実売180,000円前後)、「NODE 2i」(実売75,000円前後)、「POWERNODE 2i」(実売120,000円前後)

共通の機能としては、無線及び有線ネットワーク接続によるファイル再生及びストリーミングサービスの再生(※VAULT 2iは有線のみ)、送信と受信が可能なBluetooth接続再生、3.5mmジャックによるアナログ及び光入力、USBストレージなどによるUSB A入力と、幅広い入力ソースに対応。出力は、光及び同軸デジタル出力、RCA端子によるアナログ出力(※POWER NODE 2iを除く)とサブウーファー出力、アンプ等の電源と連動させるトリガー出力、そして3.5mmジャックのヘッドホン出力などを装備するなど、これ一台で広汎な入出力を完備している。

加えて、「POWERNODE 2i」では、NADが設計した45W×2chのクラスDアンプやARC対応のHDMI入力などを搭載し、スピーカーを用意すればすぐさまオーディオシステムが完成するとともに、AVシステムとも高い親和性を実現。「VAULT 2i」は、CDをビットパーフェクトでリッピング可能なスロットイン方式のドライブと、2TBという大容量のHDDストレージを搭載し、PC不要でこれ一台で音楽ストリーミングシステムが構築可能となっている。

一方で、ワイヤレススピーカー「PULSE」シリーズも同じく3機種で構成される。いずれのモデルも独自開発の2wayスピーカーユニットと強力なアンプ、そして専用のDSPを搭載。単体での使用のほか、2本ペアで使用してのステレオ再生にも対応する。

左から「PULSE MINI 2i」(実売75,000円前後)、「PULSE 2i」(実売120,000円前後)、「PULSE FLEX 2i」(実売50,000円前後)

シリーズ中でもっとも小型な「PULSE FLEX 2i」は、25Wのアンプによって駆動される10cmウーファーと2.5cmトゥイーターを搭載し、様々な場所に気軽に設置が可能。ミディアムサイズの「PULSE MINI 2i」は100Wのアンプを搭載し、10cmウーファーと2cmトゥイーターをそれぞれ2基ずつ搭載したステレオスピーカーだ。シリーズ最大となる「PULSE 2i」は、150Wのアンプと、13cmウーファーと2.5cmトゥイーターを同じく2基ずつ搭載し、ダイナミックな再生音を楽しむことができる。


手持ちのアンプにつなぐだけ。「NODE 2i」の使い勝手と音質を徹底検証

代表モデルである「NODE 2i」を実際に使用して、セットアップから専用アプリを含めた使い勝手、そして音楽再生音質を検証してみたい。

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