HOME > レビュー > “海上プロデュース” ラズパイオーディオ用ケース、仕様を磨いた最終試作がポタフェスに登場!

海上忍のラズパイ・オーディオ通信(34)

“海上プロデュース” ラズパイオーディオ用ケース、仕様を磨いた最終試作がポタフェスに登場!

公開日 2017/07/14 10:52 海上忍
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
いきなりで恐縮だが、7月15日から16日の2日間にわたりベルサール秋葉原で開催される「ポータブルオーディオフェスティバル2017 SPRING&SUMMER」(以下、ポタフェス)にて、筆者プロデュースにより製作を進めていたRaspberry Pi用ケースとDACボードの量産前最終試作品を展示できる運びとなった。場所は2F-31のバリュートレードブース、ぜひともお立ち寄りいただきたい。

正直に内情を明かしてしまうと、この原稿を書いている時点で展示物は手もとにない。ギリギリまで調整を続けたため、到着がポタフェス前日にずれ込んでしまったのだ。当初の予定では、6月中旬には量産前最終試作品が手もとに届いている段取りだったのだが…。それもこれも、妥協せず追い込んだ結果と解釈いただければ幸いだ。

仕様を大きく変えて4月公開時とは別モノに

初めてケースとDACボードを披露したヘッドホン祭(関連ニュース)から2ヶ月以上経過しているが、その間になにがあったか気になる向きもあるだろう。アルミ削り出しのケースを展示したのだから、そこから仕様は大きく変えないはず、というより開発コストの事情から変えられないことが世の常識、と考えると2ヶ月はいかにも長い。

4月のヘッドホン祭で披露した最初の試作品。ケースはここから大きく変わっている

ところが仕様は大きく変わった、というより変えてしまった。拡張ボード(HAT)の前面と側面をカバーする小さな交換型パネルとHATの上下方向の高さは、ワンボードオーディオ・コンソーシアムの仕様として確定しているため一切変更はないが、ケースの組み立て(機構)も天板のデザインも、前面のmicroSDカード差し込み口も側面のUSB micro-B端子開口部も、USBポートが並ぶリア部もケースの底面も、4月公開の試作品とはまるで別モノと言っていい。

ケースの量産前最終試作品。3タイプあるが、2日間のデモのうちもっとも好評なもの1点に絞る予定だ

まず天板。4月末の試作品はプレーンな造形だったが、最終的にはより金属的/男性的なシルエットへと方向修正した。音質への配慮というよりは「所有する喜び」を意識したのだが、いかがだろうか。今回のデモでは3種類用意したが、来場者の意見を訊きつつ最終的には1つに絞り込む予定だ。

前面は、microSDカード差し込み口を拡げている。4月公開の試作品では、microSDと同じくらいの幅しかなかったが、余裕を持たせることで抜き差しがだいぶラクになった。microSDはRaspbery Piの基板から数ミリほど突き出るが、その下を覆わないことで、ピンセットを使わずmicroSDを抜き差しできるようにしている。

microSDカード差し込み口を拡げ、カードの抜き差しを容易にした

側面は、USB micro-B端子の周囲に注目してほしい。ケースの厚みを生かし、端子の周囲をやや掘り下げたのだ。こうすることでプラグを深く挿しこめるようになり、接触不良でRaspberry Piの電源が落ちてしまうトラブルが格段に減った。

次ページあのDACボードも装着できる

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE