HOME > レビュー > アクティブに0Vを作るオーディオ・アース「GROUDING NOISE REDUCER」の効果とは? 福田雅光がレポート

注目ブランドが日本上陸!

アクティブに0Vを作るオーディオ・アース「GROUDING NOISE REDUCER」の効果とは? 福田雅光がレポート

公開日 2017/07/14 14:08 福田雅光
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE


■ある周波数帯域を発生して音質を改善する「Quantum Acoustic Diffuser」

そしてテロスからはもうひとつ、「Quantum Acoustic Diffuser」という製品も発売がアナウンスされている。一見、小さな吸音板のようであるが、単3乾電池を4本用いてある周波数帯域を発生させる装置となっている。一体何に効くのだろうとテストをすると、これも不思議な効果が体験できた。

こちらはGNRと同時に日本導入が予定されているQUANTUM ACOUSTIC DIFFUSER(¥120,000/税別・一個)。立てかけたり、壁にかけて使用することが可能だ

オン/オフの比較をチェックするとS/Nが高くなり、音の混濁が少なくなる。したがって、解像度が高くなることで、輪郭がはっきりとするようになった。ある種ではバーチャルアースと同じような効果と言えるもので、明らかに曇ったり混濁している部分を、非常にS/Nを高めてきれいに表現する。この効果は全くの想定外だった。弦楽器のチェロの旋律も明確に描き、空気感も出てくるようだ。響きの分離がとてもきれいであるし、歪感も少ない。濁りやすい高音の繊細な旋律や倍音成分もきれいに出てきて、女性ヴォーカルのすっきりとしたニュアンスもしっかりと表現する。このディフュ―ザーだけあれば良いのではないかと思うほどの効果だ。

QADのリアパネル。DCアダプターの他単3乾電池4本を入れる電池ボックスを用意する。オン/オフスイッチもリアパネルに用意

今回の試聴では壁にかけてテストを実施。その簡単な使い勝手からは想像できないほど、その効果は大きい

試しに筆者がいつも使っている電磁波チェッカーでディフューザーの表面をなぞってみると、かなり広い帯域での周波数を発生させているようだが、これは当然耳には聴こえてこない。仕組みは少し分かったが、それでも意外なほどの効果だ。

■技術的にもオーディオ的にも高いセンスを感じるブランド

今回の試聴を経て感じたことは、テロスは技術的にもオーディオ的にも真面目に取り組んでいるブランドだということだ。テストしてみた結果から分かるとおり、非常に良いものを作っているな、と感心させられた。テロスにはこのほか、振動対策と思われるステッカーやフューズ、ショートピンなどさまざまなオーディオアクセサリーがある。これだけ耳の良い開発エンジニアがいるのであれば、その効果は嫌がおうにも期待してしまう。いずれ、またの機会にテストしてみたい。

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE