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早くもベストセラーの予感!?

発売前から話題沸騰!iFi-Audio初のBluetooth対応デジタルハブ「nano iOne」を聴く

2017/04/21 高橋 敦
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■忠実性を追求しつつフィルター機能でより自分好みの音へ
よりシビアなクオリティチェックとして、据え置きのヘッドホンアンプに接続してハイエンドヘッドホンで聴き込むこともしてみた。するとさすがに、声やギター、全体の空気感に少しの雑味は感じられた。この環境ではBluetooth伝送による音質ロスまでもがiFiのオーディオ技術の忠実性によってしっかりと再現される。そんな印象だ。

筆者の自宅での試聴の様子。nano iOneはUSB電源アダプターも付属するので、さまざまなシチュエーションでの使用が可能だ

だが実は、そこにも対処できる機能がこのモデルには搭載されている。デジタルフィルターとして「LISTEN」「MEASURE」の2モードが用意されており、フロントのミニスイッチでさくっと切り替えられるのだ。それを「LISTEN」にすると、雑味自体がなくなるわけではないが、その雑味の耳障りさが抑えられる印象。忠実性を追求しつつユーザーがカスタマイズできる要素も入れ込む。他のモデルにも共通するiFI-Audioのその姿勢がここで発揮される。例えば、「圧縮ストリーミング配信を聴くときはスマホとBluetooth接続でフィルターはLISTEN」、「ハイレゾ音源などをじっくり聴き込みたいときはPCからも含めてUSB接続でフィルターはMEASURE」といった使い分けもできるだろう。

そのUSB接続でのハイレゾ再生も実際に試してみたが、Bluetooth接続時のような声やギターのエッジの荒れ、全体の雑味は綺麗になくなった。組み合わせたAKG K812の開放型ハイエンドヘッドホンらしい抜けや広がりも十分に引き出してくれたし、中低域の密度感も充実。組み合わせるコンポーネントのボトルネックにならないどころか、それらにもより高いクオリティを要求する。そんな雰囲気さえある。この小ささと手頃な価格のデジタルハブは、それだけの力を備えているのだ。

今回はスマートフォンとのBluetooth接続をフィーチャーして紹介したが、「デジタルハブ」であるこのアイテムはユーザーの環境に合わせ、そしてユーザーのアイディア次第で、様々な用途で活躍してくれることだろう。あなたのオーディオシステムやライフスタイルを再確認してみてほしい。nano iOneがちょうどハマりそうなポジションが、そのどこかに空いていたりしないだろうか?

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