アプリで手軽に音質調整も可能

自然の中で音楽をより身近に楽しめる、B&O PLAY初のBluetoothイヤホン「Beoplay H5」レビュー

山本 敦
2016年11月24日

バング・アンド・オルフセンのカジュアルブランド、“B&O PLAY”がデビューしてから4年が経った。高音質と先進技術、機能美を追求したデザインの3拍子が揃ったラインナップは、いま様々なブランドが群雄割拠する日本のマーケットに瞬く間に受け入れられ、独自の存在感を放つまでに成長した。

そのB&O PLAYの先進性を最も明らかに象徴する、ブランド初のBluetoothイヤホン「H5」が誕生した(関連ニュース)。今夏の発売以来全世界でセールスが好調に推移して、今ではブランドの顔になりつつある。

B&O PLAYにとってブランド初となるBluetoothワイヤレスイヤホン「H5」。夏に発売され、世界中でヒットを飛ばすイヤホンに、この秋新色の「モスグリーン」が追加される

音楽プレーヤーとイヤホンとの間をつなぐケーブルが不要になり、音楽が一段と身軽に聴けるようになったことで、人と音楽の結び付きはより強くなり、互いの距離がグンと縮まる。そして、ワイヤレスイヤホンを身に着けると、音楽をもっと色んな場所で聴いてみたくなる。ワイヤレスオーディオがもたらす開放感は、例えば“大自然の中”で好きな音楽と触れ合う贅沢な時間の存在にも気付かせてくれる。

B&O PLAYが発表した2016年秋冬限定コレクションのスローガンは「Escape Into Nature」。“自然の中に飛び出して、音楽を聴こう”というメッセージとともに、ナチュラルカラーの新色ラインナップを追加した。ワイヤレスイヤホン「H5」の“モスグリーン”もその中のひとつだ。

ケーブルの被覆はファブリック素材。タッチノイズを低く抑えている。ケーブルの色もモスグリーンに統一している

H5は音質に徹底して磨きをかけながら、B&O PLAYが持つ最高クラスのオーディオ技術を惜しみなく乗せたワイヤレスイヤホンだ。Bluetoothの高音質オーディオコーデックであるaptXとAACは取りこぼしなくサポートした他、aptXの低遅延バージョンである「aptX Low Latency」にも対応。音楽に限らず、スマホで動画を再生する際にも正確なリップシンクを実現する。

マイクを搭載する3ボタンリモコン。操作へのレスポンスは正確で速い

コントロールボックスはイヤホン本体に内蔵されているので、ポータビリティが高く、装着性がとても心地よいことも特徴だ。音楽を聴かない時はイヤホンを耳から外して、ハウジング背面に乗せたマグネットを重ね合わせると、ペンダントのようなスタイルで身に着けられる。

イヤホンはハウジングの背中にマグネットを搭載。くっつけるとペンダントのようになる

ワイヤレスイヤホンを毎日使っていると、内蔵バッテリーの充電が煩わしく感じられるようになる。パッケージに付属する“チャージングキューブ”は、イヤホン本体のマグネットをカチッと装着する個性的なデザインの専用充電器だ。

専用のチャージングキューブが付属する。イヤホン背面のマグネットを吸着させて充電する

iPhoneやAndroidスマホとH5をペアリングして音楽を聴く際には、オリジナルのモバイルアプリ「Beoplay App」もぜひ活用したい。アプリからは音楽再生をコントロールしたり、音量のアップダウンが調節できる。直感的なタッチ操作で音質をカスタマイズできる「Tone Touch」機能も使いこなせばとても便利だ。

イヤホン本体は防滴・防塵加工が施されているので、アウトドアでもある程度天候を気にせず伸び伸びと使える。ジョギングなどのスポーツシーンにも活躍してくれそうだ。4サイズのシリコンイヤーピースのほか、さらにフィット感が高まる3サイズのアスレチックシーン対応「Comply Sport」が付属する。

シリコン製と低反発素材、2種類のイヤーチップが付属する

6.4mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載。ハウジングの素材に合成樹脂を使っているので、とても軽くさらっとしたフィット感が得られる

今回はモスグリーンのH5を借りて、Xperia XZにペアリングして音質やハンドリングをテストした。色付けがなくニュートラルなサウンドだ。ワイヤレスオーディオの限界を感じさせない情報密度の濃さとS/Nの良さは、どんなジャンルの音楽を聴いてみても一様に実感される。

aptX対応のAndroidスマートフォンにつないで試聴した

宇多田ヒカルのアルバム「Fantome」に収録されている楽曲『道』では、ボーカルの細かいニュアンスが引き立つ。音の輪郭がシャープで余韻も爽やか。広々とした空間に響く音像の定位も鮮明で、低音のビートも切れ味が鋭い。過度に量感を主張せず、タイトなアタック感により中低音域の存在を際立たせるイヤホンだ。

Spotifyで配信されている、ホール・アンド・オーツのアルバム「Private Eyes」から『I Can't Go for That(No Can Do)』を再生しながら、Beoplayアプリのイコライジング機能も試してみる。Tone Touchの画面から、円形の白いオブジェクトを「EXCITED」「BRIGHT」「WARM」「RELAXED」の4つのポジションの間、任意の位置に滑らせるとリアルタイムに音色が変わる。


Beoplayアプリで簡単にサウンドがカスタマイズできる
EXCITEDの真ん中あたりに持ってくると、ボーカルの音像がシャキッとして、特にハイトーンが煌びやかになった。反対にWARMの位置へ移動すると、ベースラインがふっくらとして量感が出てくる。カスタマイズした設定値は、よく聴く楽曲やリスニングシーンごとに保存しておけば4種類のプリセットと一緒に繰り返し賢く使える。


H5はB&O PLAYが誇る最先端のオーディオ技術と、バング・アンド・オルフセンの時代から練り上げてきたサウンドチューニングのノウハウが見事に融合した集大成だ。あらゆるスマートフォン、ポータブルオーディオプレーヤーとの組み合わせに最高のリスニング体験をもたらすワイヤレスイヤホンになるだろう。