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ノイキャン性能から音質、バッテリー持続時間まで確かめる

空の旅の快適さはノイキャンヘッドホンで決まる! フィリップス「NC1」を20時間フライトで検証

2015/09/30 折原 一也
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IFAへ向かう航空機にノイキャン搭載ヘッドホン「NC1」を持ち出す

8月も終わりの見えた某日ーー ドイツ・ベルリンで開催されるIFAの取材へ向かおうとしていた筆者の元に、フィリップスのノイズキャンセリングヘッドホン“Fidelio”「NC1」(関連ニュース)が届いた。

Fidelio NC1 ¥OPEN(予想実売価格32,200円前後)

長いフライトを快適に過ごす“お供”に、ノイズキャンセリング・ヘッドホンを使うのは定番中の定番。しかも今回のフライトは、経由地の都合で合計20時間以上にもなる。出発前日にNC1を受け取り、ベルリンへの旅に出発した。

今回はモスクワ経由で一度マドリッドへ入り、そこからベルリンへと向かう。まずは成田空港からモスクワ行きのアエロフロート航空に乗り込んだ。エアバス社「A330-300」という最新機体で運航されているのだが、安定飛行に入ってから運悪く“ハズレ”の席を引いたことに気づいた。筆者の座席では、「ゴー」と唸るような重低音の騒音と、やや周波数が高く「ブー」と響くような騒音が聞こえてくる。そして後者がいつもより気になる。それもそのはず、窓の外を見るとジェットエンジンが眼下にあったのだ。

最初に搭乗した成田−モスクワ間のフライト

騒音がダイレクトに伝わるエンジン間近の席で検証となった・・・

これが数時間続くと考えたらゾッとする、NC1を持ってきてよかった・・・安堵した私は早速、機内でNC1のノイズキャンセル性能を確認してみた。

NC1はコンパクトに折りたためるオンイヤータイプのヘッドホン。折りたためば付属のキャリングケースへと収納できるため、出発直前には難なく機内持ち込み手荷物に入れることができた。キャリングケースは見た目以上にハードな作りで、空港のセキュリティチェックなど少々手荒な扱いがあってもヘッドホンをしっかり保護してくれる。その点でも安心して機内へ持ち込めたことも付け加えておこう。

ハードタイプのケースに収納されたFidelio NC1

「ハイブリッドANCテクノロジー」によるナチュラルなノイズキャンセルを実感

まずはNC1のノイズキャンセル性能にフォーカスしてみよう。NC1では、ノイズキャンセルのために本体外部のフィードフォワードマイクと、ハウジング内側のフィードバックマイクを用い、アナログ方式のノイズキャンセルを働かせる「ハイブリッドANCテクノロジー」を採用している。ノイズキャンセル機能は本体のイヤーカップにあるスイッチを入れるだけなので調整も不要だ。

音楽プレーヤーを繋げずノイズキャンセリングのスイッチをオンにしてみたのだが、その効果は素晴らしい。盛大な騒音がある航空機の環境であるから「あたりは静寂に包まれた」というわけにはいかないのだが、航空機内につきものの「ゴー」と響くような重低音のノイズが抑えられ、「ブー」と響く高周波数のノイズも軽減。十分過ごしやすい環境が確保された。また、デジタル・ノイズキャンセル対応モデルにありがちな耳が吸い寄せられるようなストレスがない点は、アナログ方式ノイズキャンセリングのメリットだ。

またオンイヤー型ながら側圧もほどよく、装着感も良い。音楽を流さないでノイズキャンセルのみを目当てに装着していても煩わしさを感じなかった点も気に入った。

Fidelio NC1のノイズキャンセルは左カップのスイッチを入れるのみ

快適なノイズキャンセリング性能を確認できたので、あとは機内のエンターテイメントシステムにつなげば騒音はもう気にならないーーと思いきや、アームレストの下にあるヘッドホン端子が、昔ながらの航空機用2ピンタイプだった。最近は航空機でも通常のステレオミニ端子が増えていたので予想外だった。

しかし、そんなときにも心配ご無用。NC1には航空機用端子からの変換アダプターが付属している。変換アダプター経由でNC1を接続して、映画や音楽を快適に楽しむことができた。

一部航空機には未だ2ピンのヘッドフォンジャックが残っている

Fidelio NC1の付属プラグで接続

実際に機内で使ってみて感じたNC1の美点の長所をもう1つ挙げておきたい。本機の内蔵バッテリーの充電はmicroUSB端子で行えるので、最近増えてきた機内のエンターテイメントシステムに用意されているUSBポートからも充電できる。荷造りの前に充電する時間すらなかったという場合も、チャージをしながらリスニングできるので安心だ。

機内のUSBポートによるバッテリージャージも可能

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