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<山本敦のAV進化論 第66回>

ハイレゾもワイヤレス伝送できる「AllPlay」を検証。パナソニックの対応モデルを使ってみた

2015/08/25 山本 敦
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「SETTING」という表示が点灯したら、スマホのWi-Fi設定を開いてアクセスポイントの一覧に表示される本機のID「AL5CD○○○○○○○(○の中は数字とアルファベット)_AJ」を選択する。

するとブラウザアプリが開くので、まずはスピーカーの名前を「リビングのシステム」や「ベッドルームのスピーカー」といった具合にあとから識別しやすいように付けて、接続するホームネットワーク上のWi-Fiルーターのパスワードを入力して登録すれば本体のネットワーク設定は完了だ。

接続する機器ごとにネットワーク上で識別できるようわかりやすい名前を付けておく

なおSC-ALL2についてはリモコンが付属しないため、最初に電源を入れて接続モードに入る手順が少し異なっているが、スマホからスピーカーにWi-Fi接続してから順にセットアップしていく段取りは一緒だ。

「Panasonic Music Streaming」アプリを起動して、左下のメニュータブから「Select Speaker」を選択。先ほど付けた名前でSC-ALL5CDがAllPlayの対応デバイスとして表示されるのでこちらを選ぶ。

スピーカー選択の画面。先ほど付けた名前のコンポーネントを選択

隣のタブの「Music Source」にはアプリをインストールしているスマホや、ネットワーク上のNAS、「ミュージックサービス」の項目が並んでいる。

ソース一覧にはスマートフォンやNASが並ぶ

NASに保存した楽曲の再生操作についてはまた後で触れるとして、先に「ミュージックサービス」を解説しておこう。この機能では、SC-ALL5CDなどAllPlay対応の製品で楽しめるインターネットラジオのステーションが一覧に並ぶ。各地域ごとに利用できるステーションが異なっており、日本では「Qualcomm AllPlay Radio powered by TuneIn」のほか、今回のテスト時に確認はできなかったが「レコチョクBest」が新たに対応したそうだ。アメリカではSpotifyやAUPEO!Personal Radioなど全5局が選べるようになっている。

ソース機器の中はフォルダ階層で表示される

AllPlay Radioのインターネットラジオもソースに加えられた

選択したミュージックソースをタップすると、プレイリストやアーティスト、アルバム、楽曲などフォルダーごとにソース機器に保存されている音楽ファイルをソートしながら探すことができる。

ソースにNASを選んだ場合も基本的な操作は一緒で、膨大なアーカイブが貯まっていっても、比較的シンプルに、かつ素早く、聴きたい楽曲にたどり着くことができた。聴きたい楽曲を選択すると画面が「Now Playing」のタブに切り替わり、画面上にジャケ写も表示される。画面で操作できるのはボリュームや再生コントロール、シャッフル・リピート再生の指定。再生楽曲の詳細情報を表示することはできなかった。

■非圧縮ワイヤレス伝送のクリアでパワフルなサウンド

今回テストしたSC-ALL5CD/SC-ALL2の2機種は、いずれもハイレゾ再生には対応していない製品なので、元のソースがハイレゾ音源だった場合はダウンコンバートになるが、アプリからは192kHz/24bitまでのPCM音源が再生できた。ギャップレス再生もサポートする。DSD再生には非対応だった。今回テストした際は、FLAC形式のファイル以外の再生時に、ジャケット写真の表示ができないこともあった。

DSDの音源は再生ができなかった

試聴は音元出版のオーディオルームで行ったが、ストリーミングエラーなどによる音質の劣化はなく、選曲やスキップ操作などのレスポンスは機敏で快適だった。

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