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高橋敦が音質&使い勝手を徹底検証

フィリップスのLightning直結ヘッドホン“Fidelio”「M2L」をレビュー - デジタル伝送で音質強化

2015/05/29 高橋 敦
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Lightning接続に特化したFidelioシリーズの新ヘッドホン

この5月よりオンキヨー&パイオニアイノベーションズからの展開となったフィリップス・ブランド。その新体制第1弾製品の目玉のひとつである“Fidelio”「M2L」(関連ニュース)は、待望のLightning接続専用ヘッドホンである。

Fidelio「M2L」¥OPEN(市場想定価格43,000円前後)

M2Lは、iPhoneやiPadなどのiOS端末とのLightning接続に特化している。よって一般的なヘッドホン出力を使ったアナログ接続には非対応。ケーブルも着脱はできず、microUSB端子のケーブルに交換するといったことは想定していない。その割り切った潔さには好感を覚えるし、Lightning対応を活かせるシンプルな構成に徹したことも容易に想像できる。

Lightning接続対応

また、フィリップスがこのような割りきった仕様のヘッドホンを実現できる背景には、同社の幅広いラインナップの存在もある。同社によればM2Lのベースモデルは“Fidelio”「M1MKII」(関連ニュース)」だが、本機はスタンダードなリモコン付きケーブルを採用したモデルだ。さらに、同時に発表されたBluetoothヘッドホン“Fidelio”「M2BT」(関連ニュース)」もやはり「M1MKII」をベースとしている。ユーザーは用途や好みに合わせて、最適な仕様のモデルを選択できるのである。

Fidelio M1MKII

Fidelio M2BT

48kHz/24bitまでの再生に対応。秀逸な装着感も特筆できる

Lightning-DACとしては、最大48kHz/24bitというスペックを確保。いわゆるハイレゾ対応というよりも、デジタル伝送によって左右チャンネル間のクロストークなどを抑えて高音質化できることを利点としてアピールしている。

ドライバーは口径40mmでネオジウムマグネットを採用。ハウジング内部を二重構造として密閉することで、総合的な特性を高めている。

肌触りと柔軟性に優れたイヤーパッド

秀逸なのは装着感だ。このシリーズ全体の特徴ではあるが、コンパクトなオンイヤー型イヤーパッドであり、またほどよい側圧(頭を挟む固定力)も確保しつつ、パッドの肌触りと柔軟性のおかげで不快感はない。

右側ハウジング正面のほぼ全体がボタンになっている。ボリュームはリング型レバー

ヘッドバンドのスライダー部。細かい調整が可能となっている

また密着度も十分で、オーバーヘッド型ヘッドホンとしての遮音性も高い。となればおそらく音漏れも少ないだろう。電車内等でも使いやすいのではと思う。

リモコンはケーブルではなく右側ハウジングに、リング型レバーのボリュームが搭載されており、ハウジング正面のほぼ全体が基本ボタンになっている。リモコンがケーブルではなくハウジングに搭載されているのは、Lightningケーブルの仕様も関係あるのかもしれない。

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