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【特別企画】再生もアーカイブも手軽なオールインワン・レコードフレーヤー

レコード音源をiPhoneに直接録音!IONのターンテーブル「Archive LP」レビュー

2014/11/04 取材・執筆/折原一也
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アナログから遠ざかっていたユーザー、これからアナログに挑戦したいユーザーにお薦め!ION AUDIOから手軽にアナログレコードの再生が楽しめ、かつコストパフォーマンスにも優れたモデル「Archive LP」が登場した。またアナログレコードを簡単にデジタル音源としてアーカイブできる録音機能も持つ優れものだ。今回、本モデルの機能性から音質まで徹底検証を行った。

アナログレコードのブームに最適な高機能モデル

現在、ピュアオーディオで、静かにブームが巻き起こりつつあるのが「アナログレコード」だ。そのブームに最適なモデルとして、IONAUDIO のシンプルな操作性と高い機能性を兼備したアナログプレーヤー「Archive LP」を紹介したい。

Archive LP

天然木を採用した筐体にスピーカーを内蔵し、本機一台で再生から出力まで可能にした「オールインワン・ターンテーブル」だ。開放的な設計のターンテーブルが広がり、レコードをセットした後すぐに音楽が鳴る手軽さは、アナログ初心者の入門機として使い勝手が良い。回転数は33-1/3、45、78回転に対応しており、SP/LP/EPまで再生できる。

<AUTO STOP>本モデルは「AUTO STOP」の機能も搭載する。また33/45/78の回転数に対応

カートリッジと針は固定式ながら、信頼ある日本製を採用。背面板はスピーカーの振動がカートリッジに伝わらないようアーム部が浮いた構造を採用しており、プレーヤーとしての真撃な作り込みも見られる。アナログ音声出力を搭載しており、アンプ+スピーカーとの接続や、アクティブスピーカーと接続しても出力できる。

<カートリッジ>低価格ながら安定感のある再生が可能な信頼あるジャパンメイドの針を採用

デバイスに直結して手軽にデジタルアーカイブ

また魅力的なのが録音機能だ。USB 端子(Bタイプ)を装備しており、PCやiPhone/iPad などとつなげて録音できる。PC用ソフトウェア「EZ VInyl/Tape Converter」、iOSアプリ「EZVlnyl & Tape Converter」を使用し、実際にPCやiPhoneで録音操作を行ってみると、その手軽さに驚く。接続デバイスを選択し、録音レベルの調整をした後、すぐに録音開始となる。iOSアプリではMP4、PCではWAV(44.1kHz/16bit)のファイルで録音される。またiPhoneなどで録音する場合はカメラコネクションキットが必要になる。

<背面端子>背面部には録音用のUSB端子(Bタイプ)、アナログ音声LRの出力を搭載


PCでアーカイブする方法(画像はクリックで拡大)

iPhone&iPodでアーカイブする方法(画像はクリックで拡大)
録音操作をしていて特に印象的だったのが、録音した音源が「iTunes」に登録できる点や、モバイル機器で録音した音源をブラウザ経由でPCからダウンロードできる点だ。その音源を聴いてみると、アナログ音源の味わいが表れる。

ポータブルオーディオ・ネットオーディオ全盛の今だからこそ、レコード音源をデジタルでアーカイブして楽しめるArchive LP を試してもらいたい。


音質チェック!
アナログタッチな音色でタイトな低域再現
ニッキ・パロットのLP版『ウィンター・ワンダーランド』を試聴してみると、筐体内蔵のスピーカーが空間をアナログ調の音で満たす。低音の情報量も得られ、オールインワンの音質として十分だ。

アクティブスピーカーのイクリプス「TD-M1」と接続しても聴いてみたが、アナログらしいタッチや空間のスケールの広大さは、エントリークラス以上のクオリティと感じる。中域の再生にアクセントを置き、明瞭感あるサウンドや、タイトな低域再生は現代的なスピーカーともマッチする傾向だ。
(レビュー執筆:折原一也)



【SPECIFICATION】
●入出力端子:RCA×1/USB×1 ●対応回転数:33/45/78 ●録音ソフトウェア:EZ VInyl/Tape Converter(Mac/Win) ●録音アプリ:EZ VInyl & Tape Converter(iOS) ●外形寸法:約406W×88H ×360Dmm ●質量:約2.7kg


【問い合わせ先】
(株)ニュマークジャパンコーポレーション
03-6277-2231

本記事は、月刊『AV REVIEW』2014年11月号からの転載です。AV REVIEW誌の詳細はこちら

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