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岩井喬が実力に迫る

JVCのプレミアムウッドコーン「EX-HR11」レビュー − クラシックからアニソンまで様々な曲で実力チェック

公開日 2014/10/21 15:06 岩井喬
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■ウッドコーンオーディオの直販限定プレミアムモデル「EX-HR11」

2003年に誕生し、10年以上かけてノウハウを積み重ねてきたJVCのウッドコーンオーディオシステムは円熟の時を迎えている。JVCでは今回、直販サイト「ビクターダイレクト」限定の新たなプレミアムモデルとして「EX-HR11」(関連ニュース)を発売した。

EX-HR1

同モデルは、“スピーカーは楽器でありたい”という技術者の想いが結実したウッドコーンスピーカーを主軸としたシステムとして、原点回帰ともいえるシングルコーン・フルレンジスタイルのスピーカー部と、ハイレゾ対応機「EX-N70」「EX-N50」開発で生かされた広帯域にわたり低歪な特性を持つレシーバー部が組み合わされたシンプルな構成。しかし、そうでありながら、これまでのモデル以上に豊かな音場感と低域再生を実現した。音が出た瞬間、フルレンジユニット単発のシステムとは思えぬほど伸びやかで量感もしっかりと確保されたサウンドに驚かされる。

レシーバー部の天板にはプレミアムモデルであること示す刻印も

■高音質化への徹底したこだわり

「EX-HR11」に採用された9cm異方向振動板ウッドコーンフルレンジユニットは、ベースとなった「EX-HR9」「EX-AR9」採用ユニットと同じく、チェリー材を張り付け縦・横方向のバランスを取り音の伝搬速度を向上させる異方向振動板をはじめ、不均一コルゲーションダンパー、ポールピース上のメイプル吸音材、80μmウッドボイスコイルボビンなどの技術を踏襲。

スピーカー

異方向振動板ウッドコーンフルレンジユニットを採用

さらに「EX-HR9」と同じ大型マグネットと、そのマグネットに取り付けられる新形状のレッドオーク材による大型ウッドブロックの採用により、量感や躍動感を損なわず解像度の高い低域再生を実現。その取り付け位置も1mm単位で調整し、ダクトからの不要高域成分を制御しているという。

加えてチェリー無垢材キャビネット内部に取り付けられる竹響板やチェリー響棒(スピーカーユニット下部に配置したものは厚みを大幅に変更)の最適化を行うとともに、バッフル上部に設けられるスプルース縦目響棒には人工的な熟成乾燥処理を施し、上方向への空間表現力を高めている。

内部配線材や付属スピーカーケーブルも硬度指定したものを用いるとともに、ボイスコイル綿糸線に4N-OFCを用い、透明あるサウンドと前方向への空間表現を改善。さらにスピーカーターミナル部はダブルナット構造とし、内部配線との接触抵抗を極力抑え、高鮮度でエナジーに溢れるサウンド作りに貢献させている。そしてメイプルチップ材による吸音材の量も本機専用に最適化しているという。

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