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使い勝手やセットアップの流れを山本敦が検証

本当はかんたんなAVアンプのセットアップ ー デノン「AVR-X2100W/1100W」で検証

公開日 2014/08/22 16:10 山本 敦
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デノンのAVアンプ「AVR-Xシリーズ」は、AVアンプ特有の分かりづらさや使いにくさを徹底的に改善したことでも注目を集めた。そしてこの夏に登場したAVR-X2100W/1100Wは、そのユーザビリティーをさらに高めてきた。山本 敦が実際にセットアップを行いながら、その使いやすさの本質を探っていく。

AVR-X4100W(左・81,000円/税抜)とAVR-X1100W (右・57,500円/税抜)

■手軽にAVアンプを使えたら。そんな要望に応えたAVR-Xシリーズ

AVアンプを導入すれば、テレビやプロジェクターで楽しむホームシアターはもちろん、スマートフォンに保存した音楽をワイヤレス再生したり、ネットワーク経由でハイレゾ再生したり、あらゆる高音質エンターテインメントが1台でまかなえる。手軽にサラウンドを楽しみたいならサウンドバーや、完結型のホームシアターシステムを選ぶ手もあるが、好きなスピーカーを自由に組み合わせたり、様々なソースの入出力をコントロールするAVスイッチャーとしての使い勝手を考えれば、AVアンプを選ぶメリットは大きい。近年では10万円以下でも、先端機能を惜し気もなく満載したハイC/Pモデルが数多く登場してきた。

上手に使いこなせれば便利なAVアンプだが、一方では「セットアップが難しそう」という先入観から敬遠している方も多いはず。しかし、技術が向上しているのは音質やネットワーク機能のみにあらず。今どきのAVアンプは、手軽に導入・活用するためのセットアップ機能が、数年前と比べて驚くほど進化しているのだ。その好例と呼べるのが、この夏にデノンが発売したAVアンプ「AVR-X2100W(以下:X2100W)」と「AVR-X1100(以下:X1100W)」の2機種だ。

デノンの最新AVアンプはどこまで進化しているのか、イチからセットアップを行って検証してみた

■最新フォーマットに対応したデノンAVアンプのユーザビリティーを検証する

ともに最大7.2chのサラウンドが構築できるAVアンプで、4K/60p対応のHDMI入出力や2.8MHz DSDの再生まで、幅広く高品位なAVエンターテインメントをサポート。Wi-Fi内蔵による無線ネットワーク接続やBluetooth機能も取り込んだことで、スマートフォンやタブレットにつないでワイヤレス音楽再生も楽しめる頼もしいパートナーである。多彩な機能を搭載しながら、価格は上位のX2100Wが81,000円(税抜)、弟機のX1100Wが57,500円(税抜)とコストパフォーマンスの面でも充実させている。

今回は上位モデル「AVR-X2100W」をメインにレポートした

音質面を中心とした実力検証については野村ケンジ氏のレビュー(X2100WX1100W)を参考にしていただきつつ、本稿ではデノンの最新AVアンプが搭載する先進のセットアップ機能と、Wi-Fi周りの使い勝手について、上位モデル「AVR-X2100W」を中心に、詳しくご紹介していきたいと思う。なお、GUIが簡素化されていたり、フォントが違っていたりとの差はあるものの、今回紹介する機能については、ほぼX2100WとX1100Wは同一のものと考えてもらって差し支えない。

■スピーカー設置から配線まで至れり尽くせりの「セットアップアシスタント」

デノンのAVアンプが誇る、初心者にも優しいナビゲーション機能「セットアップアシスタント」。この機能は2012年発売のモデル「AVR-3313」に搭載されてから、今日まで確かな進化を遂げてきた。AVアンプを中心としたサラウンド環境を構築する上で、特にビギナーが疑問に感じる細かなポイントを、テキストやイラスト、アニメーションも駆使しながら順を追って解説。誰でも簡単にセットアップができるナビゲーションが用意されている。

開梱して最初に電源を入れると、画面のようなセットアップアシスタントの画面が立ち上がる

最新モデルでは、スピーカー配置の説明など上空斜めの視線で描かれた「バードビュー」のイラストに変更されたことで、より視認性もアップしている。それでは、ステップごとにアシスタント機能を実践してみよう。

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