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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第68回】「僕得」な “ハイエンド開放型ヘッドホン” オススメモデル、AKG「K712 PRO」

2013/12/06 高橋敦
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■今回は高橋敦が大好き“ハイエンド開放型ヘッドホン”のオススメ機種を徹底試聴!

僕の大好物のひとつ、ハイエンド開放型ヘッドホン。連載開始当初にも「開放型ハイエンドヘッドホン3機種を聴き比べる」という僕得な企画をやらせていただいたほどだ。

…そしていま!そのジャンルにこれはぜひ紹介したいと思わされる製品が登場した。早速紹介!「AKG K712 PRO」(予想実売価格4万3,000円前後)だっ!

デザインの基本は従来機種と共通だが、落ち着いたオレンジのカラーリングでほどよい躍動感が加わった。そして音にも躍動感が!

なお、本機に関してPhile-web上では既に野村ケンジ氏のレビューが公開されているが、上述の通りハイエンド開放型ヘッドホン好きな僕として個人的に見過ごせないモデルだったので、改めて当連載でも取り上げさせて頂くことにした次第だ(野村氏のレビューはこちら)。Kの700番台は、現時点では、AKGのスタジオヘッドホンラインのフラッグシップに当たるモデル。K712 PROは既存のK702のさらに上位に追加されるモデルという位置付けになるから、まさにフラグシップだ。

ハウジングには「MADE IN AUTSTRIA」の文字。ウィーンの熟練職人の手作業で組み立てられているとのこと

しかし技術面では、以下の主要部分はK702から変更はない。

ボイスコイルを小型軽量化することで優れた過渡特性(入力された信号への反応の良さ)を実現した「フラットワイヤー・ボイスコイル」!

振動減衰特性が異なる2つの素材の薄い膜を組み合わせて接着することで高い制動特性を獲得し、不要な振動を減衰しクリアでキレのアル中高域を実現した振動板「TWO-LAYERダイヤフラム」!

振動板の厚みを中心部と外縁部で変更することでその振動をより良好なものにチューニングした「バリモーション・テクノロジー」!

さらに外観的にも、カラーリングが変更されたことの他は、大きな変更は見当たらない。

…では、K712 PROはK702と何が違うのか? それは「新開発高性能ドライバー」と「低反発素材イヤーパッド」であり、そしてその威力による低音側の厚みや躍動感だ。

次ページK712 PROのスペックに迫る

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