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<特別企画>AVINITY連続レポート第2回  HDMI&オーディオケーブル音質編

HDMIの新たなリファレンスモデルが誕生 − 独AVINITYのケーブルの音質をレポート

2013/10/01 野村ケンジ
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高いドライブ力と素直な表現が魅力
スピーカーケーブル「MAGIC TWISTED」


続いて、スピーカーケーブル“MAGIC TWISTED”の2モデルを試聴した。このスピーカーケーブルは、0.10mm径の高純度OFC導体を多重撚りにした上でシールド処理を施し、さらに+/−各2本のケーブルをツイストした「ウルトラフレキシブル構造」を採用している。導体径が2.5mmの「AY-SP-MT2.5」、導体径が6mmの「AY-SP-MT6.0」の2タイプが用意されている。

スピーカーケーブル「AY-SP-MT2.5」「AY-SP-MT6.0」。前者が導体径2.5mmで1,575/m(税込)、後者が導体径6.0mmで3,150円/m(税込)となる

2タイプ共に、+/−で各2本ずつ、合計4本の導体が使用されており、バイワイヤ接続やバイアンプ接続にも対応している。もちろん、2本の導体を撚り合わせて、シングルワイヤ接続でも使用できる。価格は「AY-SP-MT2.5」が1575円/m(税込)、「AY-SP-MT6.0」が3150円/m(税込)。こちらはドイツ国内で生産されているが、ケーブルの作り込みが凝っている割には価格が抑えられている。このあたりからも、AVINITYというブランドが音質と共に、コストパフォーマンスの高さを重要視していることがわかる。

まずは導体径が2.5mmの「AY-SP-MT2.5」から試聴をスタート。スピーカーはエラックのFS249BEを使用し、バイワイヤ接続とした。エネルギッシュでありながら素直な音色傾向が特徴。特にピアノの音は、とてもピュアな音色のうえ響きが伸びやかだ。ホール全体に音が広がる様子が、手に取るように分かる。そのいっぽうで、Jポップもエネルギッシュさを損なうことなく、リズミカルなサウンドを楽しませてくれるから面白い。素直なキャラクターのおかげもあって、音楽ジャンルを選ばない、使い勝手の良さを持ち合わせているようだ。

続いて導体径6mmの「AY-SP-MT6.0」を試聴。同じくFS249BEにバイワイヤ接続で用いた。こちらは溢れかえるくらいのエネルギッシュさに目をみはった。ドラムやベースなどリズムパートの演奏がグイグイと押し出され、グルーブ感の際立つ、ノリノリの演奏がスピーカーから解き放たれる。

リファレンスに用いたエラックのスピーカーシステム「FS249BE」。バイワイヤリング端子を搭載しているので、バイワイヤ接続で試聴した

ここまでストレートな(エネルギーロスが一切ないように感じてしまうほどの)特性を持つスピーカーケーブルは、この価格帯ではちょっと他に思いつかない。あまりの迫力、あまりのドライブ力の高さ故に、場合によっては音楽ジャンルを選んでしまうほど、「AY-SP-MT6.0」のサウンドはパワー感にあふれている。音質向上はもとより、デジタルアンプなどを組み合わたシステムにおいて「もう一歩パワフルさが欲しい」と考えているユーザーには、ベストな選択と言えそうだ。

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