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3Dテレビ普及の起爆剤になるか

【レビュー】3Dアダルトソフトの実力をマジメに検証する

2010/07/09 編集部:風間雄介
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SOD「3D×衝撃 触れてみて… 滝沢乃南」
まずはライトなところから検証していこう。SODが発売しているイメージビデオ「3D×衝撃 触れてみて… 滝沢乃南」だ。着衣ばかりの健全な作品なので、ジャケット写真も掲載しておきたい。

ディスクはDVDで、3Dディスクと2Dディスクの2枚組パッケージ。3Dディスクにはサイドバイサイド、インターリーブ(ラインバイライン)方式の2方式が収録されており、メニューから選択できる。

サイドバイサイドでもインターリーブでも、立体視の際はどちらも解像度が低下する。サイドバイサイドの場合は横方向の解像度が半分になるし、インターリーブは縦方向が1/2となる。今回はサイドバイサイドで視聴してみた。

なお、アマゾンの商品ページを見ていたら、3Dテレビが無いので目を細めてみたが無理だった、という微笑ましい(?)ユーザーレビューが載っていたが、当然ながら視聴には、サイドバイサイド、インターリーブのいずれかに対応した3Dテレビが必要となる。

映像が表示されて真っ先に感じたのは立体感云々ではなく、「何かVHSの3倍モードみたいだな」ということ。DVDの解像度がさらに半分になっているので仕方ないのだが、元の映像があまりキレイではないこともあって、とにかくボケボケで解像感が低い。

いや、VHSの3倍モードより、さらに画質は悪いかもしれない。ダビングにダビングを重ねたビデオテープと書けば伝わるだろうか、30代以上の方なら、ある種の懐かしさを感じるであろう汚さだ。21世紀になって10年近くが経ち、しかもフレームシーケンシャル3Dというハイテクな映像を見ているというのに、この映像からは昭和の匂いが漂ってくる。

精細感が低いことは分かったが、肝心の立体感はどうなのか。残念ながらこの作品は3D効果をうまく引き出しているとは言い難く、飛び出し感も奥行き感も、あまり感じられないシーンがほとんどだ。固定カメラが多すぎるし、遠目に被写体を捉えているシーンばかりなので、原理的に立体感を得にくい。まともな3Dディレクターがいたとは思えない。

だがチャプター2の、滝沢乃南の上半身を捉えたシーンは別で、「これは」と思わず膝を叩いた。胸部の丸みがリアルに感じられるし、体全体の凹凸も手に取るように伝わってくる。

実在感が伝わるとまで言うと大げさかもしれないが、2D映像では絶対に得られない感覚が味わえるし、何より見ていて面白い。2Dではさぞ退屈だろうと思われる動きの少ないシーンでも、わりと黙って見ていられる。もし滝沢乃南のファンなら興奮間違い無しなのだろうが、そのあたりを判定できないのが残念だ。

満足できたのは1シーンだけだったが、十分に3Dイメージビデオのポテンシャルの高さを感じることができた。次ページではいよいよ問題の3D アダルトビデオを検証していこう。

次ページ「AV史上初の3D作品」

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