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サンディスク「イメージメイト」を試す

大容量データ時代に適したカードリーダー/ライターとは?

2010/05/06 会田肇
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フルHD動画を撮影する機会が増え、データのファイルサイズは大きくなる一方。メモリーカードもすぐにいっぱいになりがちだ。せっかく「Class10」といった高速メモリーカードを準備しても、データ転送がボトルネックとなって余計な時間を取られてしまうことも少なくない。

サンディスク「イメージメイト」SDDR-199。30MB/s Edition SDHC対応 USB2.0 リーダー/ライターで、机上でも存在感のあるデザインが際立つ。microSDにはアダプターでの対応となるのが残念

そんな中で注目したいのが、高速メモリーカードの能力をフルに発揮できるカードリーダー/ライター。なかでもサンディスク「イメージメイト」SDDR-199は、同社が発売しているExtreme III(Class10) SDHCカードの高速性能に対応する高速タイプのカード/リーダーとなっていて、SDHCを使った読取り/書込みでは最大30MB/秒(同社実測値)の超高速転送を実現。大容量化時代にふさわしい高効率データ転送を可能にする数少ないカードリーダー/ライターと言える。

本体はスリムかつコンパクトなデザインで、対応メモリーカードはSD系(SD/SDHC)、メモリースティック系、xDピクチャーカードに対応。付属の専用台とはマグネットで接続されるので、デスクの上にスマートに置くことができる。また、本体上面にある転送ボタンを押すだけで指定プログラムやWebサイトにアクセスできるアプリケーションの利用も可能となる。

では、この製品を使うとどの程度のメリットがあるのか。今回は16GBのサンディスクExtreme III(Class10) SDHCカードに1GB程度の動画と静止画を混在させたデータを入れ、それをPCに転送する方法でチェックを行ってみた。比較したのはサンディスク「イメージメイト」SDDR-199と、OSにWindows7を使う最新のDELL製PCに内蔵するカードリーダー/ライター。ともにデータを指定フォルダにドラッグ&ドロップする方法で、それにかかる所要時間を計測してみた。

テストで使用したサンディスク「ExtremeIII(Class10)」 SDHCカード・16GB。SDHCカードで世界最速レベルの読取り/書込み 30MB/sを実現している

結果は、SDDR-199が39.82秒で転送を終了。対するDELL製PC内蔵のリーダー/ライターでは54.87秒を要した。その差は15.02秒。これだけだと差は小さいように感じるかもしれない。しかし、これで16GBをフルに使い切った場合、あくまで単純計算で16倍をかけるとして、SDDR-199が10分37秒なのに対し、DELL製PCは14分38秒もかかることになる。その差は実に4分にまで広がるのだ。データサイズが大きくなればなるほどそのメリットも増すことになる。

SDDR-199の実効速度(計測:「Crystal Disk Mark」使用)。シーケンシャルリードで26.36MB/sを達成している

試しに転送速度を計測できるフリーソフト「Crystal Disk Mark」を使って転送の実効速度(シーケンシャルリード)を計測してみると、SDDR-199はメモリーカードの性能をほぼ引き出す26.36MB/sを達成したが、DELL製PCでは18.99MB/sにとどまった。カードリーダーとして性能差はここでも証明された格好だ。

DELL製PC内蔵のカードリーダーの実効速度(計測:「Crystal Disk Mark」使用)。シーケンシャルリードで18.99MB/sにとどまる

姉妹機としてラインナップされる「イメージメイト」SDDR-189。CFやマイクロSDにもダイレクトに対応するが、SDでの転送速度はSDDR-199よりも遅い。同じ1GBのデータ転送に要した時間は43.50秒。転送実効速度は19.14MB/sだった

デジカメにHD動画撮影機能が当たり前に搭載されるようになった今、メモリーカードのデータ読み出しにも気遣うべき時代がやってきたと言えるだろう。

(会田肇)

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