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一条真人の体当たり実験室

アニメDVDを一番高画質に再生できるのは? − PS3とパナ「BW880」、ソニー「EX200」で比較検証

公開日 2010/03/15 19:16 一条真人
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■3機種での比較結果

BW880の描画傾向のアウトラインを紹介したので、次はより詳しくPS3と比較してみたい。PS3と比較した場合、BW880はその発色と色階調、精細感で優位に立っている。しかしそれと引き替えに、アニメモードで軽減されるものの、ややジャギーが出やすいなどの課題も残している。

PS3の映像。モードはノーマル。

BW800の映像。PS3よりも精細感が高く、より多くの色が表示されているのがわかる。ちなみに超解像設定は「0」

これに対して、PS3は発色や解像感も他2機種と比較して地味な印象だが、どんなソースを再生しても大きな破綻がなく、バランスがいい。ただし、BW880やEX200と比較すると、描写が神経質で線の細さを感じるのも確かだ。また、PS3は本体の動作ノイズが大きく、消費電力が高いことも再生機としては大きなマイナスポイントだ。

BDZ-EX200はアニメで気になるエッジ周辺の処理はもっともハイレベルで、目立ったノイズのないスッキリした映像を見せてくれる。階調のある部分の描写もスムーズそのものだが、ややベタっとした印象で、階調表現力や精細感はBW880のほうがやや高い印象だ。

EX200はパンニングの表示もスムーズだ。映像的にやや地味であり、BW880のほうが精細感が高く、明るく元気のある映像に仕上がっているが、特に古いアニメを再生した場合のマッチングについてはEX200に分があるように思えた。

なお、今回のBW880のジャギーはアップコンバート、もしくは超解像処理の影響であることが推定されるため、ブルーレイや放送での比較となれば、両機の違いはより小さなものになるだろう。

今回の3機種のなかで、筆者がアニメDVDのベスト再生機を選出するとしたら、BDZ-EX200を選択することになるだろう。ただし、若干のジャギー等の問題が気にならなければ、発色の良さや精細感の高さ、階調表現力の高さで優位なBW880も捨てがたいと言える。よって第2位はBW880、PS3は第3位というのが筆者の結論だ。

(一条真人)

筆者プロフィール
デジタルAV関連、コンピュータ関連などをおもに執筆するライター。PC開発を経て、パソコン雑誌「ハッカー」編集長、「PCプラスワン」編集長を経てフリーランスに。All Aboutの「DVD ・HDDレコーダー」ガイドも務める。趣味はジョギング、水泳、自転車、映画鑑賞など

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