ハード/ソフト
AV機器売れ筋ランキング
今週の発売新製品全紹介
注目製品クローズアップ
世界のケーブル大百科
アナログカートリッジ・データファイル
オーディオ銘機賞
ビジュアルグランプリ
DTS NOW
SAEC ケーブル・コレクション
DYNAUDIOハイクオリティ・プロダクツ
ACOUSTIC REVIVEのすべて
CECブランドのピュアオーディオ作品を体験 *
Vienna Acousticブランドを聴く *
週間DVDソフトTOP20
週間CDソフトTOP20
スーパーオーディオCDソフト総カタログ*
DVDオーディオソフト全紹介*
CD&DVDソフトショップ*

*はショッピング内コンテンツです。


ラインナップはコンターS1.4、S3.4、S5.4の3モデルで形成される。共通するのはキャビネットの設計で、フロントバッフルには吸振材を介してメタルプレートが取り付けられ、ユニットはここに装着されている。またトゥイーターは別のベースプレートにマウントされ、これと先のメタルプレートがぴったりはまるように精密な加工が施されて一体性の高い構造を実現するわけである。

S1.4は最も小型のブックシェルフタイプ、S3.4はフロア型だが、ユニットは共通しているようだ。大口径アルミボイスコイルを備えたMSP17cmウーファーと新ESOTECと呼ぶソフトドームトゥイーターによる2ウェイ。S3.4はダブルウーファー構成とし、いずれもウーファーを上にした倒立配置になっている。この構成はフロントパネルと同様コンフィデンスシリーズと同じ発想に立つもので、キャビネットの前後を深く取った設計とともに技術的な関連を想起させる。

Contour S1.4
製品データベース
Text
井上千岳
¥441,000(ペア・税込)


【SPEC】
●ユニット:28mmソフトドームトゥイーター×2、170mmコーンウーファー×2 ●外形寸法:420W×1550H×445Dmm ●質量:40kg

 

S1.4とS3.4に採用されている新開発のトゥイーターユニット「ESOTEC」は、ダブルマグネットシステムの高耐入力型

音場や空気感の描写に優れ
圧倒的なパワーハンドリング

S1.4は鳴り方もまさにC1と相似形といってよく、それを心持ち穏やかに収めた感触である。ジャズは骨太で温かみを備えた音色が快い。透明度の高さ、ニュートラルな質感はいつもながらだが、エネルギーの乗った力強さが加わっている。これにはウーファーの充実が大きく寄与していると考えられ、ピアノのタッチがくっきりと明瞭で骨格が強い。レンジは広く、上から下までレスポンスの途切れることがない。極めて滑らかなつながりを持っている。ベースもたっぷりとしていながら濁りやふやけた響きを感じさせない。

ボーイソプラノではこれまでと全くといっていいほど違う鳴り方を見せる。ハーモニーが厚く、声の帯域に十分な重心が置かれた再現性だ。このため奥行きの深い音場がいっそうリアリティを増し、血の通った表現となっている。遠くまで染み渡るような出方である。

バロックも生き生きとした表情に溢れている。楽器の質感が大変きめ細かく描かれ、弦楽器にしてもリコーダーにしても弾むような躍動感がある。艶やかさと輝かしさが繊細な光で照らし出されたようだ。新トゥイーターの精密な再現力が遺憾なく発揮された印象である。

声楽もいたって緻密な再現。声の実体感が高いのはむしろ当然として、ピアノの感触にも注目したい。ソプラノとは離れてはっきりした実在感を持ち、それが音楽表現を深いものとしている。

コーラスはふんわりとしたハーモニーが茫洋と広がってしまうことなく明確なフォーカスを得ている。中低域を充実させながら持ち前の精密さを失わず、音場の響きを奥深く描き出す。

オーケストラはバランスがよく、ダイナミズムが楽々としている。低音弦がずっしりと厚く、かと思えば木管はなまめかしい。楽器の質感を多彩に描き分け、安定感の高い音場の中に当たりがよく耳障りな歪みのない再現を展開している。


Contour S3.4
製品データベース
Text
井上千岳
¥777,000(ペア・税込)


【SPEC】
●形式:2ウェイ3スピーカーバスレフ型 ●感度:88dB(2.82V/1m) ●公称インピーダンス:4Ω ●ユニット:170mm MSPコーンウーファー×2、28mmソフトドームトゥイーター ●外形寸法:190W×1220H×340Dmm ●質量:33kg ●仕上げ:メイプル、ローズウッド

 

5mm厚のメタルプレートにユニットを取りつけ、木製エンクロージャーとは吸音材でセパレートされている

重心の下がった安定したバランス
ゆったりと包まれてしまうような鳴り方

S3.4はさすがに低音の量感が高く安定した厚みを備えているが、透明感に富んだ感触に変わりはない。ジャズのベースがいっそうたっぷりとした音色を湛え、ピアノは冴えたタッチで和音がことのほか厚手に出る。ドラムも含めてそれぞれの実在感が高い。

ボーイソプラノはS1.4より一回りスケールが大きい。正面全体から音が出てくる印象だ。声は非常に透き通っているが、肉質感にも富んで実体感を失わない。重心の下がった安定したバランスだ。

バロックは腰が落ちているだけに楽器の艶にも重みが乗り、粘りの利いた感触になっている。弦楽器が特にそうで、壊れ物のような危うさがない。

声楽にはいっそう温かみが加わっている。音場の響きは正確で、ホールの余韻が全面に広がっている印象だ。繊細な中に余裕がある。神経質なところのない信頼感の高い音調である。

コーラスはハーモニーの分解能が高く、ほぐれた響きにゆったりとした質感が乗ってまことに心地よい。奥行きの深い立体感に富み、男声部の厚みも十分だ。

オーケストラは音の厚みと余力によってさらにリアリティが際立っている。低音弦が金管の余韻が高度に分解され、音のつながりが大変滑らかだ。こうした大編成のソースでいっそう生々しさを発揮するスピーカーである。さすがにブックシェルフではここまでのスケールは出ない。安定してゆったりと包まれてしまうような鳴り方はこれまでのディナウディオにはなかったものと言うべきである。


Contour S5.4
製品データベース
Text
井上千岳
¥1,207,500(ペア・税込)


【SPEC】
●形式:3ウェイ4スピーカーバスレフ型 ●感度:89dB(2.82V/1m) ●公称インピーダンス:4Ω ●ユニット:200mm MSPコーンウーファー×2、150mm MSPコーンミッドレンジ、28mmソフトドームトゥイーター ●外形寸法:214W×1450H×390Dmm ●質量:44kg ●仕上げ:メイプル、ローズウッド

 

S5.4の入力端子部。S3.4とともに入力端子は最下部に位置。ディナウディオ伝統のシングルワイヤリングを継承

上級シリーズに劣らない
豊かな再現性を発揮

S5.4は他の2機種と違って、トゥイーターにコンフィデンスシリーズと同じESOTARスクエアを採用している。またウーファーは20cmコーンが2基。その間を15cmのMSPミッドレンジが埋める形である。

鳴り方も他の2モデルとは若干違って、余裕に切れのよさが加わっている。これはまた別の再現性、ちょうど上級シリーズのコンフィデンスに近い感触と言える。

ジャズは特に切れ味が鋭く、ピアノのタッチにもベースの弾みにもシャープな感触がある。音色はニュートラルに澄み切っているが、音調のスケールが大きく、空間をそのまま切り取ってきたようなリアリティがある。分解能は非常に高く、立ち上がりと消え際に細かなニュアンスが漂っている。

ボーイソプラノは声の感触が全く無加工な印象だ。一人一人の声が聞き分けられるほど解像度が高く、ローエンドから高域の端までたっぷりとエネルギーが乗っている。切れとともに余裕があるのは立ち上がりのDレンジが広いためだろう。

バロックは緻密な表現が際立つ。バランスは腰が落ちてレンジが広く、楽器のニュアンスが手に取るように鮮やかだ。楽器の音と余韻の広がりや奥行きが放っておいても自然に出てくる。目の前に空間が丸ごと展開されているような感触だ。

声楽は立体感に富み、ステージが奥へ引いて声とピアノそれぞれの存在感が明確に描かれる。音場に立ち込める余韻の密度が高く、その辺が下位モデルと一線を画すと言える。

オーケストラは壮大なスケールと迫真のダイナミズムを備え、彫りの深い再現になっている。低音弦の生々しさ、木管楽器の影の濃さなど、一音ずつに意味の込められた陰影に富んだ再現が聴かれる。しかも神経質な部分がなくどんなに繊細な部分でも楽々と捉えている印象である。

コーラスはゆったりとした響きの中にあらゆるニュアンスを含んだ再現と言っていい。ハーモニーは厚くふっくらとしたふくらみを持ち、各声部を明快に分離しながら豊かに融合している。ディテールに少しの危なっかしさもない。

back