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120Hzで駆動、従来比2倍の明るさを実現

シャープ、“Pro IGZO”搭載の最上位スマホ「AQUOS R3」。“史上最高の画質と性能”

公開日 2019/05/08 11:06 編集部:平山洸太
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シャープは、フラグシップスマートフォンの新製品「AQUOS R3」を2019年初夏以降に発売する。カラーはPremium Black、Platinum White、Elegant Green、Pink Amethyst、Luxury Redの5色。

AQUOS R3

5色のカラーラインナップ

■第5世代IGZOをディスプレイに採用

ディスプレイの大きさは約6.2インチ。HDRにも対応しており、「スマートフォンAQUOS史上最高の画質と性能を実現」したと説明されている。従来のR2から大きさは維持しながらも、0.2インチの拡大が行われた。

シリーズ最大・最高解像度を実現

R3(左)従来モデルのR2(右)

性能を決めるとする電子移動度が従来から2.5倍の第5世代IGZOを使用した、新開発の「Pro IGZO」を採用。これにより従来の1,667万色から64倍となる10億色の表現力を実現。10億色を基準に制作されるHDRコンテンツにおいても、製作者の意図通りに再生できるとしている。

Pro IGZO Displayを搭載

10億色の表示に対応

透過率が18%向上しており、これにより最大輝度は従来比約2倍になったとのこと。透過率向上によって消費電力に関しても、約10%の省エネになったという。屋外でも見やすいアウトドアビュー機能も搭載する。Pro IGZOがもつスイッチング速度の速さを生かすことで、120Hzの高速駆動に対応。スクロールなどにおいても、文字がにじみにくいという。解像度はQuad HD+(3,120×1,440ドット)。

最大輝度での比較。左がR3、右がR2

従来から明るさ2倍を実現

Dolby Visionに対応しており、またステレオスピーカーを新搭載することで、Dolby Atmosの再生にも対応。Dolby VisionとDolby Atmosに両対応する。

HDRの比較。R3(上)R2(左下)R2のSDR(右下)

■カメラ部分もフルリニューアル

アウトカメラはR2から引き続き、静止画用と動画用それぞれにカメラもつデュアルカメラを搭載。撮像素子、レンズ、画像処理エンジンの全てにおいて刷新が行われた。

カメラではデバイス・エンジンともに刷新

静止画用カメラは有効約1,220万画素の裏面照射積層型のCMOSを採用し、レンズの焦点距離は26mm相当。1.4ミクロンのセンサーピッチに加えてF1.7という明るさのレンズを採用することで、従来と比較して2.4倍の明るさを実現。低ノイズでクリアな撮影が可能になったとしている。光学式手ぶれ補正も搭載するほか、全面位相差のAFにより、被写体がどこにあっても高速なピント合わせが行えるという。

静止画カメラではレンズとセンサーの改良により、従来から2.4倍の明るさを実現した

動画用カメラでは、有効2,010万画素の裏面照射積層型のCMOSを搭載する。レンズの焦点距離は18mm相当で、レンズの明るさはF2.4。ディープフォーカス、電子式手ぶれ補正、AIライブシャッター、AIライブストーリーに対応する。またインカメラは有効約1,630万画素の裏面照射積層型のCMOSを搭載しており、焦点距離は25mm、明るさF2.0のレンズを搭載する。

動画用カメラのセンサーには「Quad Bayer構造」という特殊な配列を採用することで、フルHDでは4つの画素を1つとして処理するなど画素サイズを大型化して処理し、2倍の光を取り込むことができるとのこと。一方4Kなどの高解像度撮影では画素を細分化して処理することで解像度優先の撮影ができるという。

動画カメラでは特殊な画素配列を採用し、明るさと高解像感を両立

画像処理エンジンには、「ProPix2」を新搭載。AF、AE、AWB、画質調整などでフルリニューアルが行われたとしている。またブレ補正についても強化が行われており、動画時の電子手ぶれ補正ではR2と比較して約3.5倍になったという。

■AIによる撮影・再生機能を強化

静止画用と動画用それぞれのカメラを前作で搭載したことで、購入ユーザーの38%が動画撮影の機会が増え、さらに61.7%が動画を共有することが増えたという。しかし撮影した動画を “撮りっぱなし” にするユーザーがほとんどとのことで、今作では動画を見返すための機能にもフォーカスが当てられた。

静止画と動画で2つのカメラを搭載

撮り放し動画の脱却を目指すという

シャープでは、動画を見返さない理由について、撮っている時と見ている時の「体感時間の差」、面白いことが起こりそうと撮影するのに対して、再生時はすぐ面白いものが見たいという「期待行動の差」という2点があると考察。これを解消するために、動画を撮り終わった時点でダイジェストムービーが作成されているという「AI Live Story」機能を新搭載した。

ダイジェストムービーを自動作成するAI Live Storyを搭載

静止画用・動画用の2つのカメラを使用し、AIが良いシーンを抽出し、関連付けを実施。良いシーン、良い表情、良い構図などをつなげることで起承転結のある動画を作成するという。これにより、撮ったときには気が付かなかったシーンに気がつくほか、人に見せたくなるのではないかと説明していた。

もう1つの大きな機能として、「被写体ブレ検出エンジン」を新搭載。従来の手ぶれ補正では、スマートフォン自体が動くことによる “手ブレ” は補正できていたが、シャッター速度が遅い場合などに被写体がブレる “被写体ブレ” は課題だったという。シャッター速度をあげるとぶれないものの、感度が上がるためにノイズが増えるなどの問題があった。

被写体ブレ検出エンジンを搭載

被写体の速さと最適なシャッター速度がリアルタイムで検出される

本機では被写体ブレを解決するため、被写体ブレ検出エンジンによって最適なシャッター速度や感度を解析。リアルタイムで検出して調整することで被写体ブレが起こりながらもノイズの少ない撮影を実現した。さらに撮影時には複数枚撮影し、その中でもっともブレの少ない写真を検出、前後の写真を使ってノイズや光量不足を補うことで、より被写体ブレの少ない写真撮影が追求されている。

同時に撮影された2枚の写真。左が被写体ブレ補正なしで、右が被写体ブレ補正あり

■CPUなどの基礎性能も進化

SoCにはSnapdragon 855を搭載。2.8GHz+1.7GHzのオクタコアだ。従来と比べてCPU性能は約30%超、GPUは約20%超、AI処理は3倍になったという。

背面

手に持った様子

また内蔵メモリは6GBで、ストレージは従来から倍増の128GBのROMを搭載する。Androidのバージョンは9 Pie。放熱設計にも改良が行われたほか、普段触れない場所から放熱する構造を採った。これにより従来から5度程度の温度低下を実現した。

側面

放熱設計が進化

Wi-FiではIEEE802.11a/b/g/n/acに対応。Bluetoothのバージョンは5.0となっている。バッテリー容量は3,200mAhで、11Wのワイヤレス充電も可能。省電力設計によりR2から30%電池持ちも向上した。生体認証として顔認証、指紋認証に対応する。

下面

上面

デザインでは、指紋センサーを前面に配置した狭額縁デザインを採用。画面端の段差をなくした「Front 3D Glass」を採用し、エッジ部には持ちやすさを追求した形状「Emotional edge」を採用した。外形寸法は約156W×74H×8.9Dmmで、質量は約185g。

狭額縁デザインを採用

また発表会の会場では、5G対応スマートフォンのプロトタイプを展示。5Gのミリ波やsub-6にも対応し、既存の国内のバンド全てにも対応しているという。

5Gスマートフォンのプロトタイプ

フォトセッションの様子

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