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「買い換え促すためではない」

アップル、iPhoneの処理速度低下問題で謝罪。バッテリー交換価格を大幅値下げ

公開日 2017/12/29 08:40 編集部:風間雄介
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アップルは米国現地時間12月28日、iPhoneのバッテリー劣化に起因して処理速度が低下する問題について説明し、「ユーザーをがっかりさせた」として謝罪した。

同時に、バッテリー交換価格の値下げを2018年1月から開始し、年内までに世界中で展開すると発表した。

アップルは約1年前に提供開始したiOS 10.2.1から、バッテリーへのピーク負荷による意図せぬシャットダウンを避けるソフトウェアアップデートを、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE向けに施した。その後、iOS11.2では、この変更をiPhone 7/7 Plusへも広げた。

左:iPhone 6 右:iPhone 6s

この変更によって、一部のシステムコンポーネントの最大性能を動的に管理でき、シャットダウンの発生が減少するが、結果的にアプリの起動時間が長くなり、処理速度が低下することがあるという。

アップルは、この処理速度低下を意図的に行ったのではないか、という疑いの声があることに対し「製品の寿命を意図的に短くする意図はなく、買い換えを促すために品質を落とすといったことも行っていない」と主張。同社の目標は常に「消費者が愛する製品を創り出すこと」で、「iPhoneを可能な限り長く、重要なものとして使えるよう作ること」だと述べている。

そのうえで同社は、消費者の懸念に対処し、同社が意図的に処理速度を低下させたと疑っているユーザーの信頼を回復するため、バッテリー交換プログラムなどいくつかのプログラムを開始すると発表した。

具体的には、iPhone 6以降の製品を所有しており、バッテリーを交換する必要があると感じている全てのユーザーを対象に、保証外のバッテリー交換価格を、現在の79ドルから29ドルへと、50ドル引き下げる。この変更は2018年1月に開始し、2018年12月まで世界中で展開する。

また2018年の早い段階で、iOSのアップデートを実施。iPhoneのバッテリー状態をよりわかりやすく視覚化する新機能を提供する。これによって、バッテリー状態が処理速度に影響しているかどうかを確認できるようになる。

同時に、処理性能の管理方法の改善、またバッテリー劣化に伴う予期しないシャットダウンを回避する方法など、ユーザー体験をさらに高める研究もこれまでと同様、引き続き行っていくと説明している。

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