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下位モデル「α6100」やAPS-C専用レンズも発表

ソニー、APS-Cミラーレス最上位「α6600」。フルサイズ相当の映像エンジンやリアルタイム瞳AFを搭載

2019/08/29 編集部:成藤 正宣
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ソニーは、同社ミラーレス一眼カメラの新製品として、APS-Cセンサー搭載タイプのフラグシップモデル「α6600」、およびスタンダードモデル「α6100」を発売する。価格はいずれもオープン。ラインナップと発売日、市場想定価格は以下のとおり。

ソニーAPS-Cミラーレス一眼の新フラグシップ「α6600」などが発表された

α6600」 (ブラック):11月1日発売
●ボディ:160,000円前後
●18-135mm F3.5-5.6 OSSレンズキット:200,000円前後

「α6600」(18-135mm F3.5-5.6 OSS レンズキット)

α6100」(ブラック/ホワイト):10月25日発売
●ボディ:90,000円前後
●E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSレンズキット:100,000円前後
●ダブルズームレンズキット:120,000円前後

「α6100」(ブラック/ホワイト)

なお、上記すべての製品の予約受付は9月3日 10時より開始する。

本日、同社が開催した新製品発表会では、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(株) デジタルイメージング本部 シニアゼネラルマネージャーの田中健二氏、ソニーマーケティング(株) プロダクツビジネス本部 デジタルイメージングビジネス部統括部長の小笠原 啓克氏が製品やラインナップについて解説。田中氏は「レンズ交換式カメラ市場が縮小傾向にある中、フルサイズのミラーレス一眼で培った技術によりAPS-Cミラーレス一眼のラインナップを拡大し、新しい映像体験を提供することで市場の活性化に繋げたい」と語った。

田中氏

小笠原氏

α6600は、従来モデル「α6500」の後継となるAPS-Cサイズセンサー搭載タイプのフラグシップモデル。有効画素数は約2,420万画素、常用ISO感度は100〜32000(静止画撮影時、拡張ISO50〜102400)。画像処理エンジン「BIONZ X」とフロントエンドLSIは、同社フルサイズミラーレス一眼と同等の最新世代を搭載。データ処理速度を従来モデルの約1.8倍まで向上させ、解像感と質感描写力を高めたとしている。

α6600は最新の映像エンジンとフロントエンドLSIをはじめ、手ブレ補正、AFなども最新機能を搭載する(写真は別売レンズを装着したα6600)

また、光学式5軸手ブレ補正を内蔵し、マクロ撮影時のシフトブレ、望遠レンズ装着時の角度ブレ、夜間/動画撮影時の回転ブレなどを軽減。AFは測距点425点の像面位相差AFで、最速0.02秒でのピント合わせや、AF/AE追従しながら秒間11コマの連写が可能。さらに“α6000” シリーズでは初となる動画撮影中のリアルタイム瞳AF、リアルタイムトラッキング機能にも対応し、自動で瞳にピントを合わせ続けたり、モニター内の被写体をタッチするだけで自動追尾を開始することができる。

フルサイズミラーレス一眼で培った技術を惜しみなく投入している

動画撮影では全画素読み出しによる4K HDR動画の本体内記録に対応。常用ISO感度は32000までとなり、手ブレ補正も利用できる。記録方式には業務用映像制作にも採用されるXAVC Sを採用し、最大100Mbpsという高ビットレート撮影が可能。また、ヘッドホン端子を搭載したため、動画撮影中に音声をヘッドホンでモニタリングできるようになった。

ヘッドホン端子のほか、USB、HDMI、マイクなど各端子にアクセサリーを装着した動画撮影スタイルも提案された

動画撮影中も手ブレ補正や瞳AFを利用できる

バッテリーは、同社フルサイズミラーレス一眼にも採用されている高容量タイプの“Zバッテリー” 「NP-FZ100」に対応し、EVF撮影時で約720枚、モニター撮影時で約810枚の連続撮影を実現。これはAPS-Cセンサー搭載ミラーレス一眼カメラとしては業界最大、フルサイズミラーレス一眼に相当するとしている。

バッテリーは同社フルサイズミラーレス一眼用の高容量タイプを採用した

ボディは全面に軽量かつ合成の高いマグネシウム合金を採用。主要な操作ボタンやダイヤルにはシーリング処理を施しており、ある程度の防塵/防滴を備えた設計となっている。グリップも従来モデルより大型化し、保持力を向上させた。

従来モデルよりもグリップを大きく、握りを深くデザインしている

その他、約235万画素のEVF、約921万画素のタッチ対応チルト式モニターを搭載。外形寸法は120W×66.9H×69.3Dmm、質量は約503g(バッテリー/メモリーカード含む)。

α6100は、機能の省略やボディ材質の変更などにより価格を抑えつつ、センサー/映像エンジンは上位モデルと同等にそろえたスタンダードモデル。425点像面位相差AF、リアルタイム瞳AF(静止画撮影のみ)、リアルタイムトラッキングも同様に搭載する。

価格を手頃に抑えながらも、撮影機能の中核は上位モデルと同等としたα6100

上位モデルとの主な違いは、拡張ISO感度範囲(100〜51200)、ボディ内手ブレ補正/動画撮影時瞳AF機能の省略、EVF画素数(144万画素)、バッテリー持続(モニター撮影時約420枚)。ボディ材質も高剛性プラスチックを採用しているが、質量は上位モデルよりも軽い約396gとなっている。外形寸法は120W×66.9H×59.4Dmm。

α6100ではバッテリーも従来モデルと同じサイズ


APS-C用の高解像“Gレンズ”2本も同時発表

α6600/α6100と同時に、同社の高画質レンズ“Gレンズ” シリーズの新製品として、APS-C用大口径標準ズームレンズ“SEL1655G” 「E 16-55mm F2.8G」、超望遠ズームレンズ“SEL70350G” 「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」も発表された。価格はSEL1655Gが153,000円(税抜)、SEL70350Gが109,000円(税抜)。どちらも10月25日より発売する。

2本のAPS-C用“Gレンズ” も同時に発表された

いずれも最新の光学設計とメカニカル技術を採用することで、高解像と小型軽量を両立したという高画質レンズ。AFメカニズムに搭載した、最上位レンズシリーズ“Gマスター” に採用される高速/高精度/高追従/静粛なXDリニアモーターのほか、カスタマイズ可能なフォーカスホールドボタン、AF/MF切り替えスイッチ、防塵防滴の搭載など充実した設計がなされている。質量はSEL1655Gが約494g、SEL70350Gが約625g。

最上位レンズの技術を含む充実した設計により、画質と小型軽量を両立、機能性も備える

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