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新シリーズ「S-Line」として

ニコン、Zマウント採用ミラーレスカメラ用「NIKKOR Zレンズ」3機種

2018/08/24 永井光晴
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既報の通り、株式会社ニコンイメージングジャパンは、新マウント「ニコンZマウントシステム」採用フルサイズ・ミラーレスカメラ「ニコンZ7」「ニコンZ6」を発表。本記事では、同時に発表された、これらモデルに対応した「NIKKOR Zレンズ」3機種と「マウントアダプターFTZ」についてお伝えする。

発表されたのは、標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」、広角単焦点レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」、標準単焦点レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」と、「マウントアダプター FTZ」。いずれもオープンプライスで、発売日と市場予想価格は以下の通り。

・標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
 9月下旬発売 市場予想価格136,500円

NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

・広角単焦点レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
 9月下旬発売 市場予想価格114,000円

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

・標準単焦点レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
 10月下旬発売 市場予想価格 83,500円

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

・「マウントアダプター FTZ」 9月下旬発売 市場予想価格3万6500円

マウントアダプター FTZ


NIKKOR Zレンズは、内径55mmの大口径「Zマウント」とフランジバック16mmの組み合わせがもたらす高いレンズ設計自由度を活かして、新次元の光学性能を追求している。また、動画撮影時も静止画と変わらない高い解像力や、フォーカスブリージング対応、静音化、滑らかな露出制御、コントロールリングの搭載など、動画撮影に適した性能、機能を備えているとする。

今回発売するNIKKOR Zレンズは、新しい「S-Line」に属する交換レンズとなる。「S-Line」とは、NIKKOR Z レンズにおいて新しく設定されたグレードで、同社独自の設計指針と品質管理を高い基準でクリアし、特に高いレベルで光学性能を発揮するレンズに与えられる。

また「マウントアダプター FTZ」は、ニコン一眼レフカメラユーザーが所有するNIKKOR Fレンズ資産を「ニコン Z マウントシステム」でも可能な限り活かせるよう設計したマウントアダプターとなる。

<各機種の紹介>
NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」は、EDレンズ1枚、ED非球面レンズ1枚、非球面レンズ3枚を搭載。ナノクリスタルコートの採用により、ゴースト、フレアを抑制、ズーム全域での最短撮影距離0.3mを達成している。

これにより幅広い撮影フィールドに対応する焦点距離24-70mm全域で得られる、これまでの開放f/4ズームレンズのイメージを一新する描写性能を実現した。無限遠から近距離にかけての収差変動を抑制した光学設計により、ズーム全域で、絞り開放から、画像中心部だけでなく周辺部まで高い解像力を発揮。また、良好な点像再現性も実現している。

ボディは、ボタンレスの沈胴式を採用し、携行性、機動力と高い光学性能を両立。鏡筒の可動部分をはじめ随所にシーリングを施した、防塵・防滴に配慮した構造となっている。レンズ最前面には「フッ素コート」を採用する。


NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」は、EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚を搭載。ナノクリスタルコートの採用により、ゴースト、フレアを抑制している。これまでの35mm開放f/1.8レンズのイメージを一新する描写性能を得られる。

絞り開放から画像全体をシャープに描写する高い解像力、サジタルコマフレアを抑えて夜景などの点光源を点として描写する優れた点像再現性、大口径レンズならではの自然で柔らかな美しいボケ味を実現している。

新採用のマルチフォーカス方式で実現した、静粛で高速・高精度なAF制御と、無限遠から近距離まで撮影距離を問わない高い結像性能。ボディは鏡筒の可動部分をはじめ随所にシーリングを施した、防塵・防滴に配慮した構造となっている。


NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」は、EDレンズ2枚、非球面レンズ2枚を搭載。ナノクリスタルコートの採用により、ゴースト、フレアを抑制する。さらに駆動力の高い新たなSTM(ステッピングモーター)を採用し、静止画・動画を問わず一段と精度・静粛性を高めたAF駆動など、これまでの50mm開放f/1.8レンズのイメージを一新する描写性能を得られる。

また、軸上色収差を徹底的に補正し、絞り開放から、画像周辺部においても被写体の質感を描写するほか、撮影距離を問わずディティールを鮮明に写す高い解像力を実現。大口径レンズならではの、近距離撮影時にも自然で柔らかな美しいボケ味を実現した。ボディは鏡筒の可動部分をはじめ随所にシーリングを施した、防塵・防滴に配慮した構造となっている。


マウントアダプター FTZ

「マウントアダプター FTZ」は、既存のFマウントレンズとの互換性をとるためのアダプターである。AI改造レンズおよびAI NIKKOR以降のレンズ約360種を装着してAE撮影もしくはAE/AF撮影が可能。

VR機構を搭載していないNIKKOR Fレンズ(CPUレンズ)使用時にはカメラ内センサーシフト式手ブレ補正(VR)が働き、手ブレを抑えた撮影ができる。VR機構を搭載したNIKKOR Fレンズ使用時には、レンズのVRとボディのVRが協働し3軸の手振れ補正が可能となる。

マウントアダプターの随所に効果的なシーリングを施しており、防塵防滴対応のNIKKOR Fレンズ使用時は、レンズと同等の防塵防滴性能を発揮する。堅牢性を確保しながら軽量化を達成する。


「S-Line」最高峰のレンズも開発中

さらにニコンでは、今回発売の3レンズ以外にもさまざまな新レンズの発売を予定しており、フォトグラファーの創作意欲を刺激する魅力的で高性能なNIKKOR Z レンズのラインナップを拡充していくという。

なかでも、ニコン史上最高の開放F値0.95、標準単焦点マニュアルフォーカスレンズ「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」を開発中であることを発表。究極の光学性能を追求する「S-Line」最高峰に位置する。

1977年に発売された「AI Noct Nikkor 58mm F1.2」

1977年に発売された標準単焦点レンズ「AI Noct Nikkor 58mm F1.2」は、Nocturne(夜想曲)からその名をとったと言われ、「点が点に写るレンズ」と評された。開発中の「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」は、その設計思想を引き継ぎ、「Zマウント」とフランジバック16mmの組み合わせがもたらす高い設計自由度を活かして、究極の光学性能を追求しているという。

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