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9.2chモデル「AVR-X4700H」も

デノン、8K/60pなど次世代AV規格のサポートを進めた11.2ch AVアンプ「AVC-X6700H」

公開日 2020/07/03 15:30 編集部:成藤 正宣
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デノンは、同社AVアンプの新製品として、8K Ultra HD/HDR10+/HDCP2.3、MPEG-4 AACなどオーディオ・ビジュアルの最新規格へ多数対応した11.2chモデル「AVC-X6700H」を8月下旬、9.2chモデル「AVR-X4700H」を7月下旬より発売する。

●「AVC-X6700H」:330,000円(税抜)

「AVC-X6700H」

●「AVR-X4700H」:180,000円(税抜)

「AVR-X4700H」

同社AVアンプ開発の3つの基本方針である、「The world's first」(最新AV規格にいち早く対応)、「Straight Decode」(ダビングステージの音を再現)「For many customers」(コネクティビティとユーザービリティの充実)に則り、従来モデルの音質にさらに磨きをかけると共にオーディオ・ビジュアルの最新規格への対応を図ったモデルとなる。

同社のAVアンプ開発の3つの柱をぶらすことなく開発されている

オーディオ面ではドルビーアトモス/DTS:X/Auro-3D/IMAX Enhancedに加え、国内の新4K/8K衛星放送に採用される音声フォーマットMPEG-4 AAC(ステレオ/5.1ch)のデコードをサポートした。映像面では8K/60p、4K/120p(別途48Gbpsケーブルが必要)に対応。入力信号を8K/60pもしくは4K/60pでアップスケーリング出力することも可能としている。

オーディオ・ビジュアルの最新規格に多数対応。新4K/8K放送で採用される音声フォーマット「MPEG-4 AAC」にもいち早く対応した

また、次世代HDMI規格で採用予定の技術「ALLM(Auto Low Latency Mode)」「VRR(Variable Refresh Rate)」「QFT(Quick Frame Transport)」「QMS(Quick Media Switching)」を搭載。「ALLM」ではコンテンツに応じて画質優先/低レイテンシー優先を自動的に切り替え、「VRR」は映像ソースとディスプレイのリフレッシュレートを同期しチラつき/カクつきを抑制できる。「QFT」は映像ソース機器からの伝送速度を上げることでレイテンシーを低減することが、「QMS」は画面のブラックアウトや表示の乱れを起こすことなくフレームレートや解像度を切り替えることが可能となる。

これらの新規格を国内のAVアンプとしてはいち早くサポートしたことで、新4K/8K衛星放送はもちろん、YouTubeやAmazon Prime Video、NETFLIXなど映像ストリーミングサービス、さらにはPlayStation 5/Xbox Series Xといった次世代コンシューマーゲーム機のゲームタイトルまで、今後登場する最新コンテンツの映像/音声が1台で楽しめるとしている。

映像ソフト/ストリーミングからゲームまで、次世代コンテンツをサポートした

同社独自のネットワークオーディオ機能「HEOS」も引き続き搭載。Amazon Music HDをはじめとする音楽ストリーミングサービスや、DSD 5.6MHz、PCM 192kHz/24bitなどハイレゾ音源など多種多様な音源のマルチルーム再生を実現している。

上位モデルとなるAVC-X6700Hは、最大出力250Wのディスクリート・パワーアンプを11ch分搭載。すべての内蔵パワーアンプは「モノリス・コンストラクション・パワーアンプ」を採用。基板と電源供給を独立させ、チャンネルセパレーションと音場の純度を向上させている。

多数の新規格に対応しつつ、音質面のブラッシュアップも図った「AVC-X6700H」

その他、アルミ押し出し材のヒートシンクや、AVアンプのフラグシップモデル「AVC-X8500H」ゆずりの大電流トランジスタ「DHCT(Denon High Current Transistor)」など、音質向上を目的とした回路設計にこだわっている。なお、パワーアンプの追加により最大13.2chまで対応も可能。

全チャンネル独立した「モノリス・コンストラクション・パワーアンプ」を採用する

信号処理回路には、32bitプロセッシングを行う「D.D.S.C.-HD32」を搭載。サラウンド再生のために必要な信号処理回路をブロックごとに独立させたディスクリート設計で、全チャンネル同一レスポンス/同一クオリティの再現を念頭に設計されている。特に今回AVC-X6700Hでは、プラス/マイナスの対称性改善と低インピーダンス化のため、オーディオ基板のパターンを大幅に見直し、一新したという。

また、オーディオDSPにフラグシップモデルと同等の「SHARCプロセッサー」を2基採用。13.2ch分のデコードやアップミックス、音場補正など高負荷な処理も余裕を持って実行できる。さらに、パワーアンプの経路を切り離し、高品位なAVプリアンプとして使用する「プリアンプモード」にも対応した。

DACはフラグシップモデル「AVC-X8500H」と同等の32bitプレミアムDACを搭載。映像回路やネットワーク回路から独立した専用基板にマウントし、さらにポストフィルターをA級動作。薄膜高分子積層コンデンサーや薄膜抵抗などパーツの品質にもこだわったことで、歪が極めて少なく解像感や繊細な空間表現力を高めたとしている。

音質への影響が大きな電源部には、大電流の供給能力/低リーケージフラックス/低振動を突き詰めたカスタム仕様の大型EIコアトランスや、高速ショットキーバリアダイオードを採用。さらに独自の15,000μFの大容量カスタムコンデンサーを2個投入している。

電源には大型のトランスを搭載。コンデンサーも同社独自のカスタム品を採用している

デジタル電源回路でも、スイッチング周波数を通常の3倍とし、回路をシールドプレートで覆うなど周辺へノイズの影響を及ぼさないよう配慮している。

筐体は内外の不要振動を排除し音質を向上させる「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」を採用。ヒートシンクや電源トランスなど重量物はスチールプレートを介してシャーシに強固に固定している。また、フラグシップモデルと共通の共振防止リブを設けた高密度フットも搭載する。

HDMI入力は8系統(うちHDMI7が8K対応)、HDMI出力は3系統(うちモニター1/2が8K出力対応)を搭載。アナログ映像入力はコンポジット×4/コンポーネント×2、出力はコンポジット×2/コンポーネント×1を搭載。

「AVC-X6700H」の背面

音声入力はアナログ×7/PHONO×1/光デジタル×2/同軸デジタル×2、出力は13.2chプリアウト×1/ゾーンプリアウト×2/ヘッドホン×1を搭載する。スピーカー適合インピーダンスは4Ω〜16Ω、S/Nは102dB、歪率は0.005%。

外形寸法は434W×167H×389Dmm(アンテナを含まず)。質量は14.8kg。

兄弟モデルの「AVR-X4700H」は、最大出力235Wのディスクリートアンプを9ch分搭載。入力段に高品質なフィルムコンデンサーを採用したほか、DCサーボ回路に大容量コンデンサーを採用し、超低域の再生能力を向上させたという。AVC-X6700Hと同様にプリアンプモードを搭載するほか、外部アンプの追加により11.2chまで対応する。

信号処理回路「D.D.S.C.-HD32」も上位モデル同様にオーディオ基板を一新。専用基板にマウントした32bit対応DACや、高い処理能力を備えた2基の「SHARCプロセッサー」、ダイレクト・メカニカル・コンストラクションなども採用している。電源部も大型EIコアトランスを搭載し、ブロックコンデンサーには専用の15,000μF カスタムコンデンサーを採用している。

9ch分のパワーアンプを搭載する「AVR-X4700H」。チャンネル数こそへっているものの、音質設計は上位モデルゆずり

HDMI入力は8系統(うちHDMI7が8K対応)、HDMI出力は3系統(うちモニター1/2が8K出力対応)を搭載。アナログ映像入力はコンポジット×3/コンポーネント×2、出力はコンポジット×2/コンポーネント×1を搭載。

「AVR-X4700H」の背面

音声入力はアナログ×5/PHONO×1/光デジタル×2/同軸デジタル×2、出力は11.2chプリアウト×1/ゾーンプリアウト×2/ヘッドホン×1を搭載する。スピーカー適合インピーダンスは4Ω〜16Ω、S/Nは102dB、歪率は0.005%。

外形寸法は434W×167H×389Dmm(アンテナを含まず)。質量は13.7kg。

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