Jリーグ放映権喪失などで視聴料は減少

スカパー、全chでネット同時配信へ。決算は過去最高益を達成

編集部:小野佳希
2017年05月19日
(株)スカパーJSATホールディングスは、2016年度の連結決算を発表。Jリーグの放映権を失った影響などで有料多チャンネル事業は約36億円の減収となったものの、通信衛星及び関連設備の売却等があった宇宙・衛星事業で約331億円の増収を達成。グループ全体としては過去最高の営業収益、営業利益を達成した。


「スカパー!プレミアムサービス」累計加入件数減少により視聴料収入が減少した一方で、防衛省への通信衛星(以下「2号機」)引渡しによる売上などにより、営業収益は前期比299億6,900万円増の1928億7,500万円を計上。また番組供給料や広告宣伝費が減少した一方で、2号機売上原価の計上等により、営業費用は前期比297億4,600万円増の1,684億4,100万円となった。

この結果、営業利益は前期比2億2,300万円増の244億3,300万円、当期純利益は前期比5億4,700万円増の174億1,500万円と、同社設立以来過去最高となった。

有料多チャンネル事業は、新規加入不調、Jリーグ放映権喪失に伴う加入者減少もあり、加入者数は16.2万件の純減。プレミアム視聴料収入が29億円減少するなどで、全体では36.3億円の減収となった。


2017年度の見通しでは、有料多チャンネル事業においては視聴料収入の減少に伴い、前年度比で減収減益と予想。新規加入39万件(2016年度実績35万件)、解約率16.7%(同19.5%)で1万件の加入者純増を目指す。

この目標に向けて、アニメ「グラゼニ」や連続ドラマ「弱虫ペダル」などのオリジナル作品、UEFAチャンピオンズリーグ16/17決勝「ユベントス×レアルマドリード」の4K放送を行うなど、コンテンツの差別化を図る。サッカーにおいては欧州サッカーに加えてルヴァンカップや天皇杯など国内サッカーも見られる日 「スカパー!サッカーセット」によって、JリーグMAX/JリーグMAXプレミアム/J2プレミアムの解約を取り戻していくとした。

4K分野においては、放送サービス高度化推進協会(A-PAB)による4K左旋試験放送を開始。また、4月12日に行われた2017JリーグYBCルヴァンカップ「横浜F・マリノス VS ヴィッセル神戸」にて4K HDR生中継を実施し、同中継には、スカパー・ブロードキャスティングの4K HDR中継車を使用するなど、放送品質の向上/高度化も図っている。

インターネットで番組を配信するIPサービスも拡大。全チャンネルIPリニア配信などを目指し、体制を強化する。

また、PC、スマホ、タブレットに加えて、スマートテレビ向けIPサービスを開始予定であることを明かし、今年11月にはスカパー!オンデマンドのテレビ向けアプリ展開、12月にハイブリッドキャストを利用した放送・通信融合サービス展開を予定しているとした。

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