4Kへの取り組みなども説明

NTTぷららが事業説明会開催。関西の人気番組をスマホで見られる「大阪チャンネル」など発表

編集部:小野佳希
2017年04月18日
NTTぷららは、2017年度上期の事業説明会を開催。関西圏各放送局の番組を配信する「大阪チャンネル」を4月25日から、4K対応の映像コミュケーションサービス「ひかりTVクラウドC」を6月から提供開始することなどを発表した。


■関西の人気番組を全国どこでもスマホで視聴

「大阪チャンネル」では、毎日放送、朝日放送、テレビ大阪、関西テレビ放送、讀賣テレビ放送、サンテレビなどと連携。各放送局で現在放送している番組の見逃し配信や、過去番組やなんばグランド花月での公演のVOD配信などを見放題で視聴できるようにする。

関西の各放送局が参加

モバイル向けのサービスとなり、料金は月額480円(税込)。iOSとAndroid向けにアプリを提供する。また、ひかりTV内でも“プレミアムビデオ”として提供し、ひかりTV加入者は月額432円(税込)で利用可能。ひかりTVではスマートフォン/タブレットだけでなく、テレビ、パソコンでも大阪チャンネルを視聴できる。

ひかりTV加入者はテレビでも視聴可能

ひかりTVに加入せず大阪チャンネルだけ加入することが可能

サービス開始時点で約1,000本のコンテンツを用意。「ごぶごぶ」や「松本家の休日」、「吉本超合金」「やすしきよしの夏休み'16」「漫才Lovers」など、見放題の配信サービスとしては初の提供となる番組を多数用意する。また、「よしもと新喜劇」「ジャルやるっ!」「にけつッ!!」「バツウケテイナー」など、現在地上波で放送中の番組を見逃し配信する。

各局の人気番組を配信

さらに吉本興業が主催するなんばグランド花月公演のアーカイブを独占提供。「ルミネtheよしもと お笑いライブ」はアーカイブだけでなくライブ配信も独占で提供する。また「M1グランプリ」や「NMB48劇場公演」も配信するほか、大阪チャンネルのオリジナル番組も制作する。連携する放送局などは今後も順次拡大していくという。

芸人名や番組名をお気に入り登録しておくとオススメ番組をレコメンドする

メニュー画面

なお、画質は最高720pでユーザーの回線状況に応じて自動調整。高画質/中画質/低画質の3段階から自分で選択することもできる。また、ひかりTVユーザーがテレビで視聴する際にはフルHDでの提供を行う。

設定メニュー

画質は3段階で選択可能

NTTぷらら代表取締役社長の板東浩二氏は、「吉本興業さんから、関西エリアにはディープで面白い、関西人以外にも喜んでもらえる番組コンテンツがあり、それを放置しておくのはもったいないのではないかという提案をもらった」と新サービス開発の背景を説明。「やってみないとなんとも言えない部分もあるが、最低でも今後3年間で30万会員は目指したい」と意気込みを語る。

NTTぷらら 坂東氏

ゲストとして登壇した、よしもとクリエイティブ・エージェンシーの山地克明氏は、「関西が育んできたディープで人懐っこい文化を提供する、現時点では日本で唯一のサービス」だとコメント。「関西出身者が、関西以外の方にも胸を張ってオススメできるものだと自負している」と自信を見せる。

よしもとクリエイティブ・エージェンシー 執行役員 マネジメントセンター センター長 コンテンツビジネス担当 山地

そして、「現状はバラエティ中心だが、ドラマやドキュメンタリーも今後揃えていく」とコンテンツ拡充に言及。「NTTぷららさんとは、関西だけでなく、九州や北海道、名古屋など全国に取り組みを展開していきたい」と展望を述べた。

発表会場には人気芸人を起用したポスターも展示


■ひかりTVクラウドCは無料プランも用意

「ひかりTVクラウドC」は、スマートフォンで撮影した動画や写真をインターネットに接続されたひかりTVのサーバー上に保存し、ひかりTV対応チューナーを通してテレビ画面上で見たり、スマートフォンとテレビ間でビデオ通話を楽しむことができるサービス。

サービスの利用イメージ

前述のように4Kにも対応しており、4K動画撮影可能なスマートフォンで撮影した4K動画をアップロードし、4Kテレビで視聴することが可能。子供の運動会や入学式を4Kで撮影し、離れて暮らす祖父母宅の4Kテレビで再生するなどといった使い方ができる。

実際にテレビ画面に表示したところ

クラウド容量5GBの無料プランと、64GB使える月額324円(税込)のプレミアムパックを用意。無料プランはHD動画と写真の共有のみに機能が制限される。なおサービス名は、思い出を切り取り(Clip)、家族間で(Community)、共有し合う(Communication)の頭文字を取ったものという。

サービスを利用できるのは、ひかりTVのテレビ向けプランいずれかに加入し、ひかりTVチューナー「ST-3400/ST-4100/ST-3200/AM900」を利用しているユーザー。ビデオ通話および後述の着信通知ボタンの利用を希望する場合はST-3400を利用する必要がある。

サービスを申し込むと、動画・写真の受信やビデオ通話の着信を知らせる「着信通知ボタン」(※実際のハードウェア)をユーザーに送付。クラウド上に動画や写真データが共有されたりビデオ通話の着信があると、光と音で通知し、ボタンを押すとテレビ画面がオンになる。

着信通知ボタン。LEDライトが光って着信を通知

動画や写真のアップロードには専用アプリをiOSとAndroidの両方で用意。ひかりTVチューナー1台につきスマートフォン4台を登録することができ、登録したスマートフォン同士でも動画や写真を共有できる。

そのほかか、同社が提供しているゲームアプリ「ルナたん〜巨人ルナと地底探検〜」をアニメ化し、プロダクション・アイジーのスマホ向けサービス「タテアニメ」で4月下旬から配信予定であることや、ISP「ぷらら」新規下院向けサポートアプリ「マイぷらら」を5月から提供することも発表。

スマホ向けの縦画面アニメとして配信

Wi-Fi設定などをアプリでサポート

さらに、スノーボード・陸上選手としてパラリンピック出場を目指す成田緑夢選手、サッカー元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーであるFC今治、ゴルファーの宮里美香選手、下町ボブスレーといったスポーツ支援を行っていることも改めてアピールした。

FC今治との取り組みにおいては、2017年9月から利用開始する新スタジアムにおいて、スタジアムWi-Fiを活用したスマートスタジアム構想も紹介。スタジアム内限定でのコンテンツ提供などを行っていく考えも示した。

チームや自治体と協力してスマートスタジアム化を推進

■引き続き4Kコンテンツの拡充も図る

そのほか、NTTぷららの板東氏は、2016年に行った4K関連の施策を改めて紹介。「なんといっても2016年は4Kコンテンツの拡充に力を注いできた」と、2014年10月に日本で初めて商用4K VODサービスを開始して以来、2017年3月末時点で日本最大の1,589本という4Kコンテンツを揃えていることを説明する。

商用4Kサービスの先陣を切ってきたことを改めて紹介

また、2016年には世界で初めてHDRでの4K-IP放送ライブ中継を行ったことにも言及。「エンコーダーやサーバーの選定、色彩の調整などやってみないと分からない部分もあって、ノウハウを蓄積できた」とし、「これでいつでも4K HDRライブ放送ができるという実績ができた」と続けた。

野球・侍ジャパンの試合を4K HDR IP放送として生中継配信

さらに、同社も出資し現在は4K独占先行配信を行っている「湯を沸かすほどの熱い愛」などが日本アカデミー賞を受賞したことなどに触れながら、今後も積極的に4Kコンテンツの拡充を図っていく考えを示した。

そのほか、4K関連では2018年にスタートする4K8K実用放送の再配信を行う考えはあるのかという質問も出た。これに対しては「相手があることなので、現時点でやるという話はなかなかできない」と返答。「条件が揃えばいつでもできるように検討準備は進めていきたい」とした。

以下、質疑応答の模様をお届けする。

Q.大阪チャンネルのオリジナル番組について、今後4Kで撮影・配信するようなことはあるのか。

A.スマホユーザーを主眼にしているため、現状では4Kコンテンツは考えていない。今後、4Kについてはオリジナル番組のほうで吉本興業さんと協力して増やすことを検討したい。

Q.大阪チャンネルのコンテンツ数は今後3年間でどれくらい増やしていくのか。

A.状況を見ながらだが、だいたい毎月1〜2割程度追加していくことになるのではないか。

Q.大阪チャンネルで30万人会員を目指すとのことだが、モバイル向けとひかりTVユーザー向けの割合はどれくらいになると見ているか。

A.やってみないと分からない部分もあるため、内訳に現時点ではっきりした目標はない。ただ、ひかりTV未加入ユーザーにも加入して欲しいため、その多くはアプリのほうでとっていきたい。

Q.大阪チャンネルは、無料のお試し視聴メニュー等は用意しないのか。

A.そのあたりはキャンペーンなど含めて今後検討していく。

Q.ひかりTVの加入者増加が停滞している印象だがどう考えるか。

A.会員数は2017年3月末で約302万人で、基本的には頭打ち状態なのが現状だ。もっと販促費用をかけて新しいチャネルを開拓すればもう少し伸びるだろうが、そこのコストパフォーマンスが以前ほどで高いものではなくなってきている。そこにお金をかけるより、クラウドやゲームだったり、スマホユーザーへの映像配信、コンテンツ制作の市場を開拓していくほうが効果的ではないかと考えている。

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