パネル輝度25%アップ

LG、薄さ3.9mm「OLED W7P」など4K有機ELテレビ3シリーズ。ドルビービジョン/アトモス対応

ファイルウェブ編集部
2017年03月16日
LGエレクトロニクス・ジャパンは、4K/HDR対応有機ELテレビ新モデルとして、「W7P」「E7P」「C7P」の3シリーズを4月上旬に発売する。

「OLED 65W7P」とLGエレクトロニクス ジャパンのイ・インギュ社長

「OLED 65W7P」

それぞれ、W7Pはディスプレイ部の薄さ3.9mmを実現した壁掛け設置の超薄型ハイエンドモデル、E7Pはガラス製バックカバーを採用しデザインを高めたプレミアムモデル、C7Pはコストパフォーマンスを高めたスタンダードモデルとなる。いずれも地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2系統搭載している。それぞれのモデル名と想定売価は以下の通り。

<W7Pシリーズ>
 ・65型「OLED 65W7P」¥OPEN(予想実売価格100万円前後)

<E7Pシリーズ>
 ・65型「OLED 65E7P」¥OPEN(予想実売価格80万円前後)

<C7Pシリーズ>
 ・65型「OLED 65C7P」¥OPEN(予想実売価格70万円前後)
 ・55型「OLED 55C7P」¥OPEN(予想実売価格50万円前後)

W7Pはブラケットに加えてマグネットで四隅を固定する

3シリーズそれぞれデザインコンセプトが異なる

3シリーズの有機ELパネルはすべて同じで、解像度は3,840×2,160。16年度モデルに対して25%の輝度向上を果たしている。ちなみに16年度モデルの明るさは800nits程度だった。なお3シリーズのパネルは基本的に同じだが、上位モデルに使われるパネルは検査項目を多くするなど、より良いパネルを使っているという。

17年度モデル(左)と16年度モデル(右)の比較。ピーク輝度が上がっていることがわかる。白飛びしているのはカメラの設定によるもので、目視では明部の階調もしっかり出ていた

ピーク輝度が25%高まった

パネルのダイナミックレンジを示すstops数についても、16年度モデルの20stopsから21stopsに拡大。明方向に1stops拡大したことで、映像をよりダイナミックに表現することが可能になった。

16年度モデルの20stopsから、新モデルは21stopsに進化

自発光だから「漆黒」が表現できる

なお全モデルが3D非対応となり、これまであった3D対応の偏光フィルターを取り払った。これによる2D画質の向上も期待できる。

映像エンジンは「OLED Mastering Engine」。また色情報の処理を向上させる「True Color Accuracy」技術も投入。16年度モデルでは3Dルックアップテーブルが729ポイントだったが、17年度モデルでは4,913ポイントに向上させるなどの工夫を行い、色再現性能をさらに高めた。また輝度レベルが50%以下の暗部や中間調のノイズについても、輝度制御アルゴリズムを見直して大幅に抑制したとしている。

輝度レベル50%以下のシーンの映像も明るく

明部と暗部のノイズ除去にも注力した

HDRについては、HDR10はもちろん、ドルビービジョン、HLGに対応(ただしHLGは後日アップデートで対応予定)。なおドルビービジョンについては、NetflixなどVODだけではなく、ドルビービジョンで収録されたUHD BDにも対応するという。

また最新技術「Active HDR」技術も搭載。エンコードされたメタデータを活用するというもので、ドルビービジョンであれば1フレーム毎にメタデータを処理する。HDR10の場合でも、フレーム毎にアクティブ処理を行い、本来の色に近づけるという。

さらに、SDR映像をHDR映像に近づける「HDR Effect」機能も強化。明部と暗部でそれぞれ最適に色補正するだけでなく、コントラストも引き上げる。

HDR映像モードは「あざやか」「標準」「シネマブライト」「シネマダーク」「ゲーム」の5種類から選択できる。

HDR映像モードは写真の5種類

■「ドルビーアトモス TV」機能を搭載

サウンド面では、全モデルがドルビーアトモスに対応し、VODのドルビーアトモス音声をデコードすることができる。またドルビーが新開発したバーチャルサラウンド技術「ドルビーアトモス TV」を搭載し、テレビの内蔵スピーカーだけで3Dサラウンドを実現できる。

バーチャルサラウンド技術「ドルビーアトモス TV」を搭載

ドルビーアトモスはON/OFFが可能

ドルビーTrueHDベースのドルビーアトモスには対応せず、ドルビーデジタルプラスをベースとしたドルビーアトモスにのみ対応する。このためUHD BDやBDのドルビーアトモス音声を再生することはできない。現在のところドルビーアトモス音声を配信しているVODサービスはないが、今後対応サービスが出てきたらドルビーアトモスの再生が行える。

なお今回の新モデルは、「ドルビーサラウンド アップ ミキサー」も搭載。2.0chや5.1chなど、従来のチャンネルベースコンテンツであっても、スピーカー設定にあわせてアップミックスする。本機能を独立してON/OFFすることはできず、設定から「ドルビーアトモス」をONにすると、自動的にこのアップミキサーが働く仕様だ。

チャンネルベースオーディオもアップミキシングする

ドルビーアトモスのデモコーナーも用意されていた。写真のC7Pはスピーカーが下向きに搭載されており音質的には厳しい条件だが、驚くほど広がりのある音場を感じることができた

なお最上位機のW7Pは、電源を入れるとスピーカー部が上にせり出す「ハイトムービングスピーカー」を備え、高さ方向の音場再現力を高めている。

OSにはwebOS 3.5を搭載。注目箇所を拡大するマジックズーム機能や、新たに歌詞の同期表示機能にも対応したミュージックプレーヤー機能、360度映像をマジックリモコンで操作できるパノラマモード、スマホとのペアリング機能など、スマートテレビ機能も充実させている。

360度VR動画をマジックリモコンでグリグリ動かして表示することが可能になった

リモコンはC7Pが通常のリモコンを1種類同梱。E7PとW7Pは通常のものに加え、シンプルなリモコンも同梱する。

W7Pに付属するリモコン

W7P/E7Pは2種類のリモコンを同梱

HDMIは4系統で、すべて4K/HDR入力に対応。またHDCP 2.2にも全端子が対応している。そのほか機能面では、USB-HDD録画に対応。裏番組録画や繰り返し録画、複数HDDの接続も可能だ。Wi-Fiを内蔵し、Wi-Fi Direct機能やMiracastにも対応している。

■各シリーズの特徴

W7Pは、今年1月のCESで展示されて話題となったモデルで、「Picture on Wall」がコンセプト。パネル部とコンパニオンボックス部に分かれており、パネル部は薄さ3.9mmと超極薄仕様となっている。発売時点では壁掛け専用となり、パネル裏のマグネットで固定する仕組みだ。

W7Pは「Picture on Wall」がコンセプト

W7Pのスピーカー部は実用最大出力60Wで、前述のとおりハイトムービングスピーカーを装備。ユニットはミッドレンジ×2、トゥイーター×2、ウーファー×2を搭載している。HDMI入力は4系統で、ほかにコンポーネントビデオ入力、光デジタル音声出力、ヘッドホン出力を各1系統備える。

電源を入れると上方にせり出すハイトムービングスピーカーを搭載

W7Pのスピーカー部

E7Pは「Picture on Glass」がコンセプトとなり、ガラス製のバックカバーを搭載し、スピーカー音質も高めたハイクラスモデルという位置づけ。スピーカーユニットはフルレンジ×2、トゥイーター×2、ウーファー×2で、音声実用最大出力は60W。

65E7P

65E7Pを横から見たところ

C7Pは薄さを追求した「Blade Slim」デザインを採用。背面に装備したスピーカーから下向きに音を出す「インビジブルスピーカー」を搭載したミドルクラスモデル。フルレンジ×2、ウーファー×2という構成で、実用最大出力は40W。

「65C7P」

C7Pは下向きのスピーカーを装備。リモコンも1種類のみ

■他社の有機ELテレビ参入は「ライバルではなくファミリー」

本日行われた発表会で、同社代表取締役社長の李仁奎(イ・インギュ)氏は、「テレビはまるで一枚の絵画のようになった」と、W7Pシリーズの薄さをアピール。映像が宙に浮いたように感じるほどの“Picture on Wall”デザインによって没入感がさらに高まるとした。なお、シリーズ名の“W”には「Wallpaper」「Window」「Wow!!!」という3つの意味を込めているという。

LG 李氏

他社からも多くの有機ELテレビが登場すると予想されることについて李氏は「他社の参入を歓迎している。いい兆しだ」とコメント。「ライバルではなくファミリーだと思っている。昨年に我々が作った有機ELテレビの市場規模を奪い合うのではなく、一緒になって有機ELテレビ市場自体のパイを広げていける」と語った。

各製品の説明を担当した同社マーケティングチーム部長の金東建(キム・ドンゴン)氏は、「昨年モデルではドルビービジョン採用してHDRの先駆者になったが、今年はテレビに世界で初めてドルビーアトモスを採用した」と、最新技術をいち早く投入したことを改めて紹介。「映画館のような立体的で音が動く感覚を家庭のテレビで堪能できる」とアピールする。

LG 金氏

ドルビーアトモスについては、ドルビージャパンから技術サポート部の白柳亨氏もゲスト登壇。「これまではAVアンプや天井スピーカーなどが必要だった。しかし今回のLG製テレビは内蔵スピーカーだけでドルビーアトモスを楽しめる」とコメントするなどした。

ドルビー 白柳氏

また画質について金氏は「明るいリビングでも家族と一緒に楽しめる、そんな有機ELを目指した」とコメント。中間層の輝度を向上させ、明るい環境下での視聴にも対応できるようにしたと語る。

加えて、ハリウッドの代表的なポスプロであるテクニカラー社に同社製有機ELテレビが導入されていることも紹介。そのほか「今回のモデルでは特に、日本研究所の努力が大きく影響している」と、日本市場向けに重ねてきた研究がグローバルの製品開発にも役立ったことを紹介した。

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