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業界初となるISDB-S3対応

ソニー、4K/8K衛星デジタル放送に対応した復調LSIとチューナーモジュールを商品化

公開日 2016/07/27 14:18 編集部:小澤貴信
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ソニーは、次世代4K/8K衛星デジタル放送の標準規格「ISDB-S3(Integrated Services Digital Broadcasting for Satellite, 3rd generation)」に対応した復調LSIおよびチューナーモジュールを業界で初めて商品化。サンプル出荷を9月より順次開始する。ラインナップは以下の通り。

■ISDB-S3対応復調LSI
・「CXD2857ER」サンプル価格10,000円(税込) 9月出荷

ISDB-S3対応復調LSI 「CXD2857ER」

■ISDB-S3対応チューナーモジュール『SUT-PJ/CJ シリーズ』
・「SUT-PJ251」(1チューナー)サンプル価格5,000円(税込)9月出荷
・「SUT-PJ551」(2チューナー)サンプル価格7,000円(税込)9月出荷
・「SUT‐PJ751」(3チューナー)サンプル価格10,000円(税抜)9月出荷
・「SUT‐CJ251」(1チューナー、復調 LSI搭載)サンプル価格15,000円(税抜)10月出荷

ISDB-S3対応チューナーモジュール『SUT-PJ/CJ シリーズ』


ISDB-S3対応の復調LSI「CXD2857ER」は、ソニー独自の“伝送路推定アルゴリズム”と“誤り訂正回路”の搭載により、高感度な受信性能を実現。従来の「ISDB-S」規格に比べて2倍以上の情報量を備え、より高度な復調技術が必要となるISDB-S3においても、安定した受信が可能になるという。

さらに低消費電力化を図るとともに、現在国内で運用されている全てのデジタルテレビ放送規格に対応。テレビやセットトップボックスの小型化や部品点数削減にも貢献できるとしている。

チューナーモジュール「SUT-PJ/CJシリーズ」は、新開発されたシリコンチューナーIC「CXD2868ER」を搭載。ISDB-S3規格は、受信周波数の上限が3,224MHzまで拡張されるが(従来のISDB-S規格は2,070MHz)、一般的に周波数が高くなるほど信号レベルを均一に保つことが難しくなる。本機はCXD2868ERが備える独自のノイズ低減回路を用いることで、高い周波数でも雑音の少ない安定した受信が可能だという。

また、本機は従来モデルと同等のサイズと消費電力を維持しつつ、3,224MHzまでのBS/CSデジタル放送に対応。地上デジタル放送を合わせた国内3波のテレビ放送を従来と同様に単一のICで受信できる。

今回のラインナップでは、柔軟なセット設計に応えるために、復調LSI単品およびチューナーモジュールとして、複数番組の同時録画機能に対応するべくシリコンチューナーICを1〜3個搭載したタイプや、セットの小型・薄型化を目的としてシリコンチューナーICと復調LSIを一体化したタイプも用意している。

日本では、2016年8月よりISDB-S3規格による4K/8Kの試験放送が開始する予定。2018年には実用放送の開始が計画されている。今後、同社はこの復調LSIおよびチューナーモジュールをテレビやセットトップボックスなどのメーカーに対して積極的に販売していくとのこと。

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