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中国・深センにて20日より

IFAの姉妹イベント「CE China」が開幕 - オンキヨーやiFiオーディオなど約110社が出展

2016/04/20 山本 敦
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世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA」の姉妹イベント、「CE China」の記念すべき第1回目のイベントが中国・深セン市内の展示会場「Shenzen Convention and exhibition Center」にて開幕した。開催期間は4月20日から3日間。会期中はコンシューマーエレクトロニクスやホームアプライアンスを中心とした分野から約110の出展社が集まる。展示面積は約15,000平方メートル。

Shenzen Convention and exhibition Centerで開幕した「CE China」

15000平方メートルのホールに約110の出展社が集まった

初日の午前10時には開幕セレモニーを実施。メッセ・ベルリン社CEOのクリスチャン・ゲーケ氏をはじめ、深セン市、パートナー企業の要人も駆け付けて華々しくテープカットを行った。イベントにはIFAグローバル・カンファレンスに参加した世界約50カ国・380人のジャーナリストたちが集まり、各展示に熱い視線を注いでいる。

午前中にテープカットのセレモニーが実施された

香港でも大人気のiFi-Audio。名エンジニア・レッシュ氏もイベントに参加

広大な展示ホールには、日本のポータブルオーディオファンにもおなじみのiFi-Audioが出展している。展示の目玉は、国内でもこの春からの発売予定のフラグシップ「Proシリーズ」のヘッドフォンアンプ兼プリアンプ「Pro iCAN」や、フォノイコライザーの新製品「iPhono 2」、ピュア電源アクセサリー「iPurifier DC」などが来場者のハートをがっちりつかんでいる。

日本にも間もなく登場予定の「Pro iCAN」

iFi-Audioの「iPurifier DC」

ブースにて、iFi-Audioのマーケティング担当であるヴィンセント・ルーク氏に、新製品を中心とした手ごたえを聞いた。ルーク氏は「日本やヨーロッパでの人気に火が付いたことで、中国やアジアのマーケットでもiFi-Audioのステータスが高まり、着実な人気が定着しつつある」と語る。また、フラグシップのPro iCANなど先進的なモデルがコア層の関心を引くと同時に、スタイリッシュなRetroシリーズが従来のオーディオファン以外の注目を集めており、iFi-Audioのブランド認知が多方面に広がっているという。

iFi-Audioのヴィンセント・ルーク氏

Retroシリーズのデモンストレーション

会場にはブランド製品の開発主任であるトルステン・レッシュ博士も駆け付けていた。日本国内で月末に開催されるヘッドホン祭では、トップウインググループのブースでiFi-Audioの主力モデルにハイライトしたイベントも開催される。レッシュ博士は「ヘッドホン祭でのiFi-Audioの展示にもぜひ期待してほしい」と語っていた。

開発主任のトルステン・レッシュ博士

同社の香港地域担当のPat Wayne氏によれば、香港のオーディオショップでもiFi-Audioのプレゼンスがますます上がっているという。「香港には日本ほど多くのオーディオショップがありませんが、市内にはHi-Fiオーディオのことを熟知しているスタッフが丁寧にケアしてくれる良質なショップが数店あります。そういったショップからiFi-Audioの魅力的な製品が広がりつつあるという、良い手ごたえを感じています。日本での高い人気に影響を受けているところも大きいでしょう」。

iFi-AudioのPat Wayne氏

賑わうiFi-Audioのブース


オンキヨーはホームシアターからポータブルオーディオまで多彩に展開

CE Chinaに出展するオンキヨーは、各価格帯のAVサラウンドアンプやオーディオシステムを展示している。中国の現地法人がパートナーとして販売するブランド「Cleer(クリア)」のヘッドホンも注目を集めていた。

オンキヨーのブースに出展されたAVサラウンドアンプ

一体型オーディオシステムも人気


IRON MAIDENとのコラボヘッドホンも出展

Cleerはコンシューマー向けからDJ用まで多彩なヘッドホンの製品ラインナップを持つアメリカのブランドだ。今回CE Chinaの会場には、現在展開する20種類のラインナップから4機種を集めてデモを紹介していた。

アラウンドイヤースタイルの「DU」は20Hz〜20kHzの帯域をカバーするドライバーを搭載。軽量設計でストレスのない装着感を実現。会場のデモ機ではクリアでのびのびとした中高域のサウンドを確かめることができた。

Cleerブランドのヘッドホン「DU」

本機をベースにしたノイズキャンセリングモデル「NC」、アコースティックチューニングにより低域再生を強化した「DJ」のほか、イヤーカップにタッチパッド式のコントローラーを備えるBluetoothヘッドホン「bt」も会場に勢ぞろいする。各モデルとも、イヤーカップにブランドネームのイニシヤル「C」を配置したデザインが特徴的だ。

ノイズキャンセリング機能を搭載する「NC」

NFC対応のBTヘッドホン「bt」


VRやロボットの展示も人気

CE Chinaがカバーするコア分野はコンシューマーエレクトロニクスであると聞いていたが、ふたを開けてみれば、中国のスマートフォンブランドがブースを出展。メッセ・ベルリンのパートナーでもある中国国内最大の量販店「GOME」や「SUNING」が出展するブースでは、多くのスマートロボットも展示されていた。またCE Chinaの会場でも、VRヘッドマウントディスプレイの体験コーナーには長い行列ができている。

中国のベンチャー企業、dodo(ドド)が開発を進める、一般的なサングラスほどのサイズと軽量設計、デザインを実現したというVRヘッドマントディスプレイの試作機

試作機だが、レンズ側のデザインはこんな感じになりそうだ。発売時期は10月ごろを見込んでいる


dodoが初夏に発売を予定する、Androidスマホを装着するタイプのVRヘッドセット

中国XGIMLブランドの、harman/kardon製スピーカーを内蔵する一体型ポータブルプロジェクター


Android搭載のペットロボット。ロボット系の展示も人気を集めていた

今回筆者はイベントの開幕からの限られた時間でブースを取材したが、午前中はIFA GPCから続けて滞在する記者で賑わい、午後からも地元の中国、香港の記者が大勢足を運んでいた。イベントの仕掛人である、メッセ・ベルリン社のイエンズ・ハイテッカー氏は、以前Phile-webのインタビューに対して「CE Chinaはとにかく初回を無事に成功させることが大事」であると答えていたが、同社が初めてドイツ国外で開催した姉妹イベントは、ひとまず好調なスタートダッシュが切れたと言えるのではないだろうか。

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