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タッチ操作の強弱も検知するスマホなども

「ファインテック」開幕。“空中ディスプレイ”や視線感知機能付きVRヘッドセットも

2016/04/06 編集部:小野佳希
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フラットパネルディスプレイに関する総合展示会「ファインテック ジャパン(フラットパネルディスプレイ技術展)」が開幕した。スマートフォン等でタッチ操作の圧力の強弱も検知できるようにする技術や、VRゴーグル「Oculus rift」にアイトラッキング(視線検知)機能を加える技術など、一般コンシューマーにも関係のある分野の出展をレポートしたい。


本イベントは一般消費者は入場できない業界関係者向けのもの。ことしは昨年よりさらにBtoB色が強まった印象で、例えば有機ELでは、日本写真印刷(ニッシャ)がディスプレイの位相差フィルムとタッチセンサーを一体化することで薄型化と優れた光学特性を実現するという有機EL向けタッチセンサー「MidCell」を展示したり、ランテクニカルサービスが有機ELディスプレイ封止工程技術をアピールするなど、ディスプレイが完成する前段階での展示が中心だ。

ニッシャ「MidCell」のデモ。低反射で視認性に優れることもアピール

MidCellの解説


ウシオ電機は有機ELやタッチパネル製造に適したソリューションを提供できることをアピール
そのニッシャは、圧力の強弱を検知できるタッチセンサー「フォースセンサー」もデモ。タッチ操作の際の圧力を多段階で検知できる同技術を搭載したスマートフォンを参考展示していた。


技術解説。圧力の強弱を多段階で認知できる

「フォースセンサー」搭載スマホを参考展示
ユーザーの視線の動きを計測できるウェアラブルアイトラッキングシステム「Tobii グラス2」を展示しているトビー・テクノロジーは、Oculus riftにアイトラッキング機能を組み込めることをアピール。スマートグラスだけでなくVRヘッドセットでも同社技術を活用できることを紹介していた。


Oculus riftにアイトラッキング機能を追加

Tobii グラス2
日本カーバイド工業は、“空中ディスプレイ”「Nikkalite」をデモ。リフレクターで映像を反射させて空中に像を映すというもので、金型作成から再帰反射シート化までを社内で一貫生産することによって高い生産効率と安定した品質を実現しているなどとアピールしていた。


リフレクターで空中に映像を反射させて投映
サンテクノロジーは、透過型のタッチパネル液晶とスピーカーを備えた箱の内部に実際の商品を展示できる「デジタルサイネージショーケース」をデモ。映像と音楽を添えて商品展示をできることに加え、OSにAndroidを採用しているためGoogle Playからのアプリダウンロードなど多彩な利用方法が可能であることを紹介していた。


様々な演出を加えて商品展示を行える

同様の透過型液晶ディスプレイはNMRも24型のものをデモ

そのほかグローバルディスプレイは、船舶や屋外サイネージなどでの使用を想定した防水モニターをデモ。標準品がIP65(噴流水に対する保護)準拠であることに加え、防水上の最高等級であるIP68(水没に対する保護)にもカスタム対応できることなどを紹介していた。

グローバルディスプレイの防水モニターのデモ

そのほかニッシャはタイル型ディスプレイなどもデモ。表示はオンオフできるため未使用時はなんの変哲もない普通の壁に見える

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