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ビートルズの版権も所有

ソニー、マイケル・ジャクソン財団との合弁企業「Sony/ATV」を100%子会社に

2016/03/15 編集部:小澤 麻実
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ソニーの完全子会社であるSony Corporation of America(SCA)は、故マイケル・ジャクソンとソニーが設立した合弁企業「Sony/ATV Music Publishing」(Sony/ATV)の持分のうち、未保有分の50%をEstate of Michael Jackson(MJ財団:マイケル・ジャクソン遺産管理財団である)から取得する契約を締結したと発表した。2016年3月31日までに最終契約を締結する予定。これによりSCAはSony/ATVを100%保有することとなる。

Sony/ATVは、ソニーのアメリカ合衆国での音楽出版部門と、故マイケル・ジャクソン氏が保有していたATVが1995年に合併して設立された企業。マイケル・ジャクソンをはじめ、The Beatlesやジミ・ヘンドリックスなど著名アーティストの版権を多数所有している。

今回の取引により、ソニーはMJ財団に対し7億5,000万米ドル(約840億円)を支払う。ソニーは、本取引による2015年度連結業績見通しへの影響は軽微であると見込んでおり、2016年度連結業績への影響は現在精査中とのことだ。

なお、今回の取引後もMJ財団はマイケル・ジャクソン氏の全楽曲の原盤権や、氏の作曲した全楽曲を含む音楽資産を引き続き実質的に保有することを表明している。EMI Music Publishingの持分も引き続き保有するとのこと。

ソニーの平井CEOは、「エンタテインメント事業は、長らくソニーの中核であり、将来の成長を牽引する重要な領域です。この合意は、エンタテインメント事業へソニーがさらに注力していくこと、また、エンタテインメント事業が私たちの成功に将来も寄与し続けるという私たちの強い信念をよりはっきりと示すものです」とコメント。

またMJ財団の共同遺言執行者であるジョン・ブランカ氏及びジョン・マクレーン氏は「今回の取引によって、私たちはマイケル・ジャクソン氏の子供たちのために、同氏の遺産の価値を最大化するための取り組みを続けることができるでしょう。また今回の取引により、音楽出版への投資という、マイケル・ジャクソン氏の先見性と才能が改めて実証されました。同氏のATVでのカタログは総額4,150万米ドルで1985年に取得したものであり、この合弁会社の礎でした。そして、今回の取引が示すとおり、このカタログは音楽史において、最も成果を挙げた投資の1つであったと言えるでしょう」とコメントを寄せている。

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