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従来のIGZO技術を大幅に進化

シャープ、'16年の4Kスマホ実現へ向け736ppiのIGZO液晶パネルを試作

公開日 2014/11/11 16:41 ファイル・ウェブ編集部
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シャープは、IGZO技術を採用し、画素密度736ppiを実現した4.1型モバイル向け液晶パネルを試作したと発表した。

超高精細IGZO液晶パネルの試作品

この“超高精細IGZO液晶パネル”の試作機は、パネルサイズが4.1型(WQXGA)、画素数が2,560×1,600、画素ピッチが11.5μm×3(RGB)。なお、今回試作したパネルをベースとしてサイズを6型にすると4Kパネルになる。

画素数が1,280×720の4.7型液晶パネル(約312ppi)と比較すると、約4倍以上の画素数(画素密度は約2倍以上、画素サイズは約4分の1)を実現した。本パネルの実現には、IGZO-TFTの構造をシンプルにして開口率を高めるなど、従来のIGZO技術を大幅に進化させることで、画素密度の向上に成功したことが大きな役割を果たしたという。

「グラビアを超える解像度」とアピール。本パネルは12月のディスプレイ国際学会にて発表を行うという

これにより、従来はLTPS(低温ポリシリコン)が得意としていた高精細化技術において、IGZO技術でも同等のものが実現できるようになる。同社は今後、さらに技術を高めることでIGZO技術を採用した4K向けスマートフォンパネルの開発を進め、2016年ごろの製品化を目指すとしている。

本パネルを開発した背景には、中国では、スマートテレビやタブレットやノートPCで、4Kパネルの搭載が進んでいることがある。こうした中、一部からはスマートフォン向けの4Kパネルに関する問い合わせも出始めているという。

同社は今後の取り組みとして、最先端パネルの取り組みはLTPS(三重第3工場)で続ける一方で、4Kモバイル機器(スマートフォン・タブレット)向けパネルの需要に備えて、亀山第2工場におけるIGZO技術を進化させ、LTPS並の高精細パネルが生産できる体制の構築を目指す。また、今回開発した高精細化技術は、中小型液晶パネルにおいて基盤となる技術であり、この技術をさらに進化させることで、FFDやMEMS-IGZOタブレット向けパネルなども含めたパネルを開発していくという。

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