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データセンターなど産業用途を想定

BDアソシエーション、両面200GB記録可能な「BD-DSD」の仕様を策定

公開日 2014/08/19 12:27 ファイル・ウェブ編集部
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ブルーレイディスク・アソシエーション(以下BDA)は本日18日、Blu-ray Disc(以下BD)の新たな両面ディスク「BD-DSD」の仕様を策定したと発表した。

「BD-DSD」は両面に200GBのデータ蓄積が可能で、産業用途での使用が見込まれる。ペタバイトクラスのデータ蓄積用の大規模なシステム構成でも正常に機能するよう設計されており、データセンター運営者にとっては、従来のHDDやテープ型ストレージに加え、費用対効果に優れた信頼性の高い選択肢として期待できるという。

BDAではBD-DSDの産業用途での使用について、「光ディスクは他の記録メディアに対して高い利便性を備えており、テープのように読み取り/書き込みでヘッドに接触することなく、さらにHDDのような継続的な回転の必要もないという利点がある」としている。

またメディアのコストに加え、BDAがデータ移行や電力消費、IT、ハードウェアとソフトウェアに関するコストについても試算したところ、電力消費については、運用と冷却の両面で費用削減が可能になり、HDDやテープを中心としたデータセンターに比べて大幅なCO2 排出量の削減という結果に繋がるとしている。

BDAのDSD委員会の山下経議長は、「ソーシャルメディアが爆発的に流行し、クラウドコンピューティングも普及する一方で、データストレージに対する企業からの要望には十分に対応できていません。このBD-DSDの新しい仕様は、費用対効果に優れ、今日のニーズに的確に応えるもので、BD-DSD製造メーカーはデータセンターのCO2 排出量削減に貢献することもできるようになります」とコメント。

なお、BD-DSDは、数枚から数百枚のディスクを収納できるディスク・カートリッジに搭載されるよう設計されており、データセンターでは複数のカートリッジを使うことで、単一セットとして、数ペタバイトのデータを処理できるようになる。その際、カートリッジはロボットアームでレーザー読み取り/書き込みヘッドに移すことで、データへのアクセスが行われるようになると想定されている。一旦ヘッドへ移されたディスクのアクセスタイムは、通常のHDDのアクセスタイムと匹敵するもので、テープメディアの通常のデータアクセスタイムより大幅に短縮される見込みだ。

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