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AVCネットワークスは赤字拡大

パナソニック、2Q業績は増収増益 − 通期予想も上方修正/車載・家電・住宅の三本柱推進【情報追加】

2013/10/31 ファイル・ウェブ編集部
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パナソニックは、2013年度第2四半期(7〜9月)の連結決算を発表した。あわせて、上半期の連結決算もアナウンスした。

7〜9月の売上高は1兆8,818億円で、前年比3%の増収。営業利益は824億円で、前年比69%増となった。営業利益率は4.4%だった。

第2四半期累計では、売上高が3兆7,063億円で前年比2%増。営業利益は1,466億円で、前年比68%の大幅な増益を記録した。純利益も1,693億円となった。なお上半期の営業利益率は4.0%だった。

売上高については、グローバルの景気回復を背景に、車載関連事業が伸長。国内の住宅関連事業も堅調に推移した。また円安による押し上げ効果も増収に寄与した。

利益面でも、全社を挙げた固定費削減や合理化に取り組んだことに加え、円安の影響などもあり、営業増益を実現した。

なお、AV事業などを展開するAVCネットワークスの売上高は7,554億円(前年同期比9%減)。テレビやデジタルカメラ、携帯電話などの販売不振、また不採算機種の絞り込みなどにより大幅な減収となった。損益についても、課題だったパネル事業の改善は進んだものの。販売減により悪化し、165億円の損失となった。

AVC事業は減収となったものの、全体の業績が好調なことから、5月10日に公表した通期の連結業績予想数値を上方修正した。売上高は当初予想の7兆2,000億円から、7兆4,000億円へと修正。営業利益も2,500億円から2,700億円へ、8%上方修正した。


『車載』『家電』『住宅』の3本柱確立図る
2015年までの大きなテーマは「収益力立て直し」


パナソニックは本日連結業績説明会を開催。津賀社長らが出席した。

パナソニック 津賀社長

「今年4月からスタートした事業部制により、意思決定の迅速化や各事業の見える化などが進み、期待していた効果が出ていると感じている。今後競争力ある事業は伸ばし、将来性が見えないものは統廃合する考え」と語る津賀社長。今年3月に発表した2015年度までの中期計画「CV2015」を達成すべく、「一刻も早く赤字事業をなくすこと」「しっかりと将来を見据えること」をテーマに、構造改革と次の成長に向けた戦略構築/仕込みを重点的に行っていく考えを説明した。

これにのっとり、別項でお伝えしたようにPDP事業の撤退を決定。価格競争の激しいアメリカおよび中国向けテレビ事業でも、流通チャネルの絞り込みといった体制のスリム化・効率化を図る。「こうした取り組みにより、2015年度までの赤字回収に目処をつけられるものと思う」(津賀社長)

PDP事業から撤退。米中のテレビ事業もスリム化を図る

今後の主要赤字5事業のとりくみ

「今後は家電のDNAを中央に置き、様々な領域でお客様の“良い暮らし”を広げていくのがパナソニックの目指す姿。様々な分野の産業パートナーと協力していく。そしてそこから得たものを新しい家電を生み出す原動力にもしたい」と語る津賀社長。車載用電池やHEMS分野に注力することも表明した。


家電のDNAを中心に様々な分野で“良い暮らし”のための製品づくりを行う
「車載分野と住宅分野は、現在の約2倍となる2兆円規模にまで成長させたい。家電分野も、2兆円を維持したい。『車載』『家電』『住宅』の三つで、暮らしにおけるパナソニックのプレゼンスを高め、2兆円規模の事業柱3本という姿を確立したい。CV2015では、まず収益力の立て直しが最大のテーマ。下期はそれにあわせ、成長戦略と仕込みを本格化していく考えだ」と今後の展望を語った。

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