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パナソニック、1万ルーメンの高輝度白色光源を開発

2013/05/24 ファイル・ウェブ編集部
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パナソニック(株)オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、近紫外半導体レーザと蛍光体を用いた、1万ルーメン級の高光束を実現する高輝度白色光源を開発したことを発表した。データプロジェクターや車両用前照明などにおいて、高輝度化・小型化・デザインの多様化に貢献するものと想定されている。

今回開発された高輝度白色光源

従来のレーザー白色光源では、青色光等の可視光半導体レーザーを多数使用する必要があるため、小型化と高輝度化の両立が困難だったという。

発光源の近紫外線レーザー1素子あたりの光出力を従来比10倍に高めることで、業界最高となる光出力60ワットを実現。素子数が減ることでレーザーモジュールの小型化が可能になった。

光出力の高くなった半導体レーザーにあわせ、レーザー光を使用して波長変換する蛍光体も新たなものを開発。高い光密度での蛍光出力特性を改善した青色蛍光体を使用することで、近紫外半導体レーザーを60ワット照射した場合に、既存品では25ワットの青色光しか得られないのに対し、本開発の新規蛍光体では35ワットまで直線的に光出力が上げられることを、世界で初めて実証したという。

この青色蛍光体と、赤色・緑色蛍光体とを組み合わせると、数千〜1万ルーメンの光源を実現可能。投射型ディスプレイとして少なくとも3,000ルーメン以上の明るさの実現に貢献できるとのことだ。

また、1種類の半導体レーザーから赤・緑・青の蛍光体を生成することにより、光学系を簡素化。レーザー光が直接スクリーンへ投射されることを抑制することが可能になったという。

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