Auro Technologies、13.1ch対応の新オーディオコーデック「Auro-3D」を披露

ファイル・ウェブ編集部
2012年04月13日
ベルギーのAuro Technologiesは、新オーディオコーデック「Auro-3D」についての説明会を開催した。CEOのWilfried Van Baelen(ウィルフリード・ヴァン・バーレン)氏が来日し、プレゼンテーションをおこなった。

「Auro-3D」は、高さ方向のチャンネルを加え、より立体的で臨場感あるサラウンド音声を楽しめるのが特徴で、最大13.1ch音声まで対応。ジョージ・ルーカスの新作映画「Red Tails」でも採用されている。Auro-3Dの再生に対応したシステムは、愛知県の安城コロナシネマワールドに今年6月から導入される予定とのこと。

ウィルフリード・ヴァン・バーレン氏

高さ方向や真上のチャンネルを加え、より立体的で臨場感あるサラウンド音声を楽しめるという


通常の映画館の音イメージ

Auro-3Dを採用した際の音イメージ
都内ホテルの一室で行われたデモンストレーションでは、GENELECのスピーカー5.1chと、部屋の上方四隅に4ch分のスピーカーをセッティング。街の雑踏や森の中の自然音、後方から前方へ通り抜けるトラクターの走行音などを、上方向のチャンネルの有無で臨場感を比較する試聴が行われた。今回のプレゼンをコーディネートしたオノ セイゲン氏は「何のチューニングもしていない、ただのホテルの一室でも、こんなに効果が出る。映画館やホームシアターはもちろん、カーオーディオなど小さな空間でも効果を発揮できる」と語った。

プレゼンテーションが行われたのは、広さ6畳ほどのホテルの一室

上方向のチャンネルの有無で臨場感を比較する試聴が行われた

また「Auro-3D」は、多chのサラウンド音声を、音質を保ったまま少ないトラックに収められるのも特徴のひとつ。例えばBlu-ray Discは最大8ch分の信号までしか収められないが、「Auro-3D」では9.1chや10.1chといった信号もリニアPCMのまま収められるようになるという。

Auro-3Dエンジンの概略

これは、Auro-3Dのエンコーダーでたとえば2ch分の音声を1トラックにミキシングしても、それをデコードする際にまた2ch分の音声に戻し、再生できることが理由。プレゼンでは、全く関係ない2つの曲をそれぞれモノラルトラックで用意し、Auro-3Dのエンコーダーを使って1トラックの2ch音声にミックス。これをデコードすると、元の2chの音声に分離されて再生されるというデモが行われた。

ウィルフリード氏曰く、量子化ビット数の使われていない部分を有効利用しているとのこと。サンプリング周波数のところはいじらないので、音質劣化は少ないのだという。

この技術を使えば、9.1ch音声を9.1chのまま楽しむこともできるし、9.1ch再生環境を持っていないユーザーは5.1ch音声として楽しむこともできる。また、2ch音声を9.1ch音声にアップミックスすることも可能になるという。

ウィルフリード氏(左)とオノ セイゲン氏(右)

オノ セイゲン氏は「上方向のチャンネルを持つサラウンド音声を5.1chや2chに作り直すのは、チャンネルの振り分けなどが大変。でもAuro-3Dを使えば、制作側としてもラクになる部分がある」と語っていた。

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